月を喰む魔法使い
「オズ、やっと見つけた!」
落ちぶれて酒浸りになった元天才魔法使いの家に、かつての恋人が扉を吹き飛ばしてやって来た。
オズベルト=ローハンは、かつて王立魔法研究所の最年少所長だった。
けれど、ある討伐任務の失敗をきっかけにすべてを失い、今では村人から「酔い潰れ魔法使い」と呼ばれている。
そこへ現れたのは、事故のあと眠っていた元部下であり恋人のミシュリアン。
甘えたがりで、素直で、大型犬みたいに懐いてくる。
けれどその愛は重く、力は危うく、オズベルトを逃がす気などまるでない。
鬼火、瘴気、謎の魔法陣。
村で起きる怪異を追ううちに、二人は王立魔法研究所に隠された歪みへと近づいていく。
口の悪い元天才魔法使いと、愛が重すぎる大型犬系魔法使い。
逃げたい男と、逃がさない男の、甘くて厄介な魔法事件譚。
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