孤高の女王

『私は私のモノ以外はどうでもいいの』
 満面の笑みでそう言い切った女は世界の王様。
 何人たりともその王には叶わない。
 なぜならその王こそが、世界そのものであるから。
『私のものに手を出すやつは許さないわ』
 そうして静かにワイングラスを傾ける。
『だから、私の大事な道具に手を出したやつは、お仕置きをしなければね』
 楽しそうに、そうして王は姿を消した。

『自分のもの』を独占欲で縛る愚王は後に、優しき王として語り継がれる。
 これは、その真実の物語である。

(続くかもしれない?)
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