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1戦目-C、4月、夏目一馬編
ボス戦のポイントボーナスと情報送信装置と5分縛り
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夏目一馬のナノマシン成長LVはMaxの50だ。
その為、雑魚をいくら倒してもナノマシンの成長LVが上がる事はもうない。
お陰で全敵ロボを葵にプレゼントしてくれた。
ムシd-3、17機。
ボックス・腕-004、9機。
それに正式呼称、小型プロペラ-20という武器装備のドローン型のロボからは銃撃してくるらしいが、射程が7メートルだったのでその前に8機を撃ち落とした。
よって今の葵のナノマシンの成長LVは2から5に上がっており、9ポイントを、
ナノマシン成長LV2→5
NE27/27→48/48
武器庫3→8
NE効率補正1
ガンファイト・威力補正0
ガンファイト・射程補正2
継続時間・発射数補正0→1
肉体強化0→1
知覚強化0→1
治癒強化0→1
NE回復強化2
このように振り分けてナノマシンを成長させていたが『NEの最大値の上がり方が7、8、5、6とバラバラだし』と葵は少し不満に思っていた。
雑魚は粗方片付けたがまだフィールドカウントは11分以上残っている。
ランクCのフィールドボスを倒すと【フィールドMVP】と【ラストアタッカー】でナノマシンの成長ポイントがそれぞれ10、ボスとの戦闘参加者も一律でポイントを3貰える、というのが一馬の説明だ。
つまり一馬はその20ポイント狙いで、
「貰っていいよな、成長ポイントの20ポイント?」
「どうぞ、どうぞ」
「ダメージを与えないと3ポイントは貰えないからな」
「了解」
「それと武器庫8で出るレイシールドはノーマルだと使用回数は3回だ。ボスに攻撃したらすぐに逃げろよ」
◇
フィールドボスはあろう事か、白百合女学園のグランドに陣取っていた。
つまりは葵は結局は学校に戻ってきた訳だ。
ブルーフィールドが展開されてるのだから夜の校庭は当然、無人だったが、そこに象サイズのムシ型のロボが居た。
つまりは板の代わりに車サイズのボックスから伸びた足が6本。
正式呼称、攻撃型ビッグムシb-11。
耐久値750。
さすがはボスだ。
ってか呼称。誰が付けたの? ビッグは英語で、ムシは日本語じゃないの。
攻撃型ビッグムシb-11に向かって葵がレイガン-A56・レクイエムで射撃する。
5本もビームを当てると、フィールドボスの眼の前で飛び跳ねながらアサルトライフルタイプのビーム兵器を撃ってる一馬が、
「もう撃つな。ラストアタックになると困る」
そう指示してきた。
『自分勝手で独善的な奴。あんなのがどうして人気があるんだか』と思いながら戦闘に巻き込まれないようにフィールドボスの射程圏外から戦闘を観戦した。
だが、この白百合女学園は葵の母校だ。
何か女学園の様子に違和感を覚えた。
何だ? 何が違う。
そして葵は気付いた。
3階の校舎の屋上にある衛星アンテナだ。
あんなものは白百合女学園には存在しない。昼間の図書室の窓から見た時もなかった。
葵はハンドガンのレイガン-A56・レクイエムを構えた。
しかし16メートルの射程圏外だ。
なので、葵が戦闘してる一馬に、
「ね~。ウチの高校、衛星アンテナなんてないはずなんだけど、何なの、あれ?」
「だとしたら未来へ情報を送る送信装置の可能性があるっ! 破壊してみろっ! 本当に送信装置だったら撃破ボーナスでナノマシンの成長ポイントが貰えるかもしれないからっ!」
とのアドバイスを受け、
「どうやってよ、鍵も閉まってるのに? まさか、これで?」
葵は覚悟を決めて眼に留まった校舎の雨樋の縦管を伝って屋上へと登り始めた。
スカートなのにパンツ丸出しで何をやってるんだろ?
気分は猿の葵だったがルートがこれしかないのだから仕方がない。
葵は平均的な体力の女子高生だが、肉体強化1のナノマシンの影響か、実質4階部分の屋上まで雨樋を伝って上り切り、レイガン-A56・レクイエムからビームを発射した。
動かない標的なのでアンテナは9発目のビームの命中で破壊された。
視界に『敵陣営の送信装置破壊』の文字とアナウンスが流れる中、雨樋の縦管を伝って葵が地上へと降りた時には、一馬が攻撃型ビッグムシb-11を破壊した。
『フィールドボス撃破に伴い、ブルーフィールドが解除されます』
そのアナウンスでブルーのフィルターの掛かった世界は元の世界に戻り、
「ギリギリセーフね。3秒遅れてたら酷い目にあってたかも」
と呟いた葵の前に、ザマス眼鏡の教頭の近藤先生が立っており、
「アナタは確か明星さんよね? こんな時間に何をやってるの?」
「教頭先生、バスの中で家の鍵がない事に気付いて。落としたとしたら多分、図書室です。確認させて下さい」
葵の咄嗟の名演技を信じた教頭先生が、
「あのね~、明星さん。次からはちゃんと電話なさいね。びっくりしたじゃないの」
こうして図書室に一緒に行って棚に隠れてポケットから自宅の鍵を出して、
「ありました、教頭先生」
との演技を経て、葵は白百合女学園から今度こそ帰ったのだった。
【戦術ランクC、フィールドボス戦参加】ボーナス、ナノマシンの成長ボイント、3ポイント。アイテムを1つ選択出来ます(制限時間5分)。
【戦術ランクC、フィールドMVP】ボーナス、ナノマシンの成長ポイント、10ポイント。アイテムを1つ選択出来ます(制限時間5分)。
【戦術ランクC、フィールド撃墜王】ボーナス、ナノマシンの成長ポイント、10ポイント。アイテムを1つ選択出来ます(制限時間5分)。
【戦術ランクC、フィールド情報送信装置破壊】ボーナス、ナノマシンの成長ポイント、20ポイント。アイテムを1つ選択出来ます(制限時間5分)。
【ルーキー・スコアレコード】ボーナス、ナノマシンの成長ポイント、50ポイント。アイテムを1つ選択出来ます(制限時間5分)。
◇
(フッ、【フィールドMVP】を持って行かれたか。まあ、仕方ないか。デビュー戦で40機以上撃破の上に情報送信装置も破壊だからな)
強化バトルスーツの機能のお陰でブルーフィールド解除と同時に、バトルスーツの装着地点に戻った一馬はそう内心で苦笑しながらも、画面の【新兵ナノマシン投与】【新兵生還】ボーナスのポイント獲得表示に満足して数値を割り当てた。
(見込みがあったからもう少しレクチャーしてやりたかったが・・・居場所がな。ナノマシンの成長ポイントを一気に割り振ってぶっ倒れてないといいが)
そんな心配をされてた葵だったが、葵はそんな事をしなかった。
再び乗車したバス内の席に座って色々と確認した葵は、
(ああ、もう。教頭先生が眼の前に居たからボーナスアイテムが選択出来なかったじゃないのっ! オートで勝手に選択されてるし。ナノマシンの成長LVは6に上がってるけど、もうあんな事に巻き込まれる心配もないでしょ。それよりもアイツよ、アイツ。私のファーストキスをあっさりと奪って。それに長々とお姫様抱っこ。絶対に許さないんだから)
乙女らしくそう1人で思考を炎上させてたのだった。
【戦術ランクC、フィールドボス戦参加】ボーナスアイテム、治癒ナノマシン注射器(軽症用)。
【戦術ランクC、フィールドMVP】ボーナスアイテム、レイガン-A56・レクイエムβ。
【戦術ランクC、フィールド撃墜王】ボーナスアイテム、NEタンク80。
【戦術ランクC、情報送信装置破壊】ボーナスアイテム、強化スコープ-α。
【ルーキー・スコアレコード】ボーナスアイテム、レイショットガン-88・Kアーサー。
その為、雑魚をいくら倒してもナノマシンの成長LVが上がる事はもうない。
お陰で全敵ロボを葵にプレゼントしてくれた。
ムシd-3、17機。
ボックス・腕-004、9機。
それに正式呼称、小型プロペラ-20という武器装備のドローン型のロボからは銃撃してくるらしいが、射程が7メートルだったのでその前に8機を撃ち落とした。
よって今の葵のナノマシンの成長LVは2から5に上がっており、9ポイントを、
ナノマシン成長LV2→5
NE27/27→48/48
武器庫3→8
NE効率補正1
ガンファイト・威力補正0
ガンファイト・射程補正2
継続時間・発射数補正0→1
肉体強化0→1
知覚強化0→1
治癒強化0→1
NE回復強化2
このように振り分けてナノマシンを成長させていたが『NEの最大値の上がり方が7、8、5、6とバラバラだし』と葵は少し不満に思っていた。
雑魚は粗方片付けたがまだフィールドカウントは11分以上残っている。
ランクCのフィールドボスを倒すと【フィールドMVP】と【ラストアタッカー】でナノマシンの成長ポイントがそれぞれ10、ボスとの戦闘参加者も一律でポイントを3貰える、というのが一馬の説明だ。
つまり一馬はその20ポイント狙いで、
「貰っていいよな、成長ポイントの20ポイント?」
「どうぞ、どうぞ」
「ダメージを与えないと3ポイントは貰えないからな」
「了解」
「それと武器庫8で出るレイシールドはノーマルだと使用回数は3回だ。ボスに攻撃したらすぐに逃げろよ」
◇
フィールドボスはあろう事か、白百合女学園のグランドに陣取っていた。
つまりは葵は結局は学校に戻ってきた訳だ。
ブルーフィールドが展開されてるのだから夜の校庭は当然、無人だったが、そこに象サイズのムシ型のロボが居た。
つまりは板の代わりに車サイズのボックスから伸びた足が6本。
正式呼称、攻撃型ビッグムシb-11。
耐久値750。
さすがはボスだ。
ってか呼称。誰が付けたの? ビッグは英語で、ムシは日本語じゃないの。
攻撃型ビッグムシb-11に向かって葵がレイガン-A56・レクイエムで射撃する。
5本もビームを当てると、フィールドボスの眼の前で飛び跳ねながらアサルトライフルタイプのビーム兵器を撃ってる一馬が、
「もう撃つな。ラストアタックになると困る」
そう指示してきた。
『自分勝手で独善的な奴。あんなのがどうして人気があるんだか』と思いながら戦闘に巻き込まれないようにフィールドボスの射程圏外から戦闘を観戦した。
だが、この白百合女学園は葵の母校だ。
何か女学園の様子に違和感を覚えた。
何だ? 何が違う。
そして葵は気付いた。
3階の校舎の屋上にある衛星アンテナだ。
あんなものは白百合女学園には存在しない。昼間の図書室の窓から見た時もなかった。
葵はハンドガンのレイガン-A56・レクイエムを構えた。
しかし16メートルの射程圏外だ。
なので、葵が戦闘してる一馬に、
「ね~。ウチの高校、衛星アンテナなんてないはずなんだけど、何なの、あれ?」
「だとしたら未来へ情報を送る送信装置の可能性があるっ! 破壊してみろっ! 本当に送信装置だったら撃破ボーナスでナノマシンの成長ポイントが貰えるかもしれないからっ!」
とのアドバイスを受け、
「どうやってよ、鍵も閉まってるのに? まさか、これで?」
葵は覚悟を決めて眼に留まった校舎の雨樋の縦管を伝って屋上へと登り始めた。
スカートなのにパンツ丸出しで何をやってるんだろ?
気分は猿の葵だったがルートがこれしかないのだから仕方がない。
葵は平均的な体力の女子高生だが、肉体強化1のナノマシンの影響か、実質4階部分の屋上まで雨樋を伝って上り切り、レイガン-A56・レクイエムからビームを発射した。
動かない標的なのでアンテナは9発目のビームの命中で破壊された。
視界に『敵陣営の送信装置破壊』の文字とアナウンスが流れる中、雨樋の縦管を伝って葵が地上へと降りた時には、一馬が攻撃型ビッグムシb-11を破壊した。
『フィールドボス撃破に伴い、ブルーフィールドが解除されます』
そのアナウンスでブルーのフィルターの掛かった世界は元の世界に戻り、
「ギリギリセーフね。3秒遅れてたら酷い目にあってたかも」
と呟いた葵の前に、ザマス眼鏡の教頭の近藤先生が立っており、
「アナタは確か明星さんよね? こんな時間に何をやってるの?」
「教頭先生、バスの中で家の鍵がない事に気付いて。落としたとしたら多分、図書室です。確認させて下さい」
葵の咄嗟の名演技を信じた教頭先生が、
「あのね~、明星さん。次からはちゃんと電話なさいね。びっくりしたじゃないの」
こうして図書室に一緒に行って棚に隠れてポケットから自宅の鍵を出して、
「ありました、教頭先生」
との演技を経て、葵は白百合女学園から今度こそ帰ったのだった。
【戦術ランクC、フィールドボス戦参加】ボーナス、ナノマシンの成長ボイント、3ポイント。アイテムを1つ選択出来ます(制限時間5分)。
【戦術ランクC、フィールドMVP】ボーナス、ナノマシンの成長ポイント、10ポイント。アイテムを1つ選択出来ます(制限時間5分)。
【戦術ランクC、フィールド撃墜王】ボーナス、ナノマシンの成長ポイント、10ポイント。アイテムを1つ選択出来ます(制限時間5分)。
【戦術ランクC、フィールド情報送信装置破壊】ボーナス、ナノマシンの成長ポイント、20ポイント。アイテムを1つ選択出来ます(制限時間5分)。
【ルーキー・スコアレコード】ボーナス、ナノマシンの成長ポイント、50ポイント。アイテムを1つ選択出来ます(制限時間5分)。
◇
(フッ、【フィールドMVP】を持って行かれたか。まあ、仕方ないか。デビュー戦で40機以上撃破の上に情報送信装置も破壊だからな)
強化バトルスーツの機能のお陰でブルーフィールド解除と同時に、バトルスーツの装着地点に戻った一馬はそう内心で苦笑しながらも、画面の【新兵ナノマシン投与】【新兵生還】ボーナスのポイント獲得表示に満足して数値を割り当てた。
(見込みがあったからもう少しレクチャーしてやりたかったが・・・居場所がな。ナノマシンの成長ポイントを一気に割り振ってぶっ倒れてないといいが)
そんな心配をされてた葵だったが、葵はそんな事をしなかった。
再び乗車したバス内の席に座って色々と確認した葵は、
(ああ、もう。教頭先生が眼の前に居たからボーナスアイテムが選択出来なかったじゃないのっ! オートで勝手に選択されてるし。ナノマシンの成長LVは6に上がってるけど、もうあんな事に巻き込まれる心配もないでしょ。それよりもアイツよ、アイツ。私のファーストキスをあっさりと奪って。それに長々とお姫様抱っこ。絶対に許さないんだから)
乙女らしくそう1人で思考を炎上させてたのだった。
【戦術ランクC、フィールドボス戦参加】ボーナスアイテム、治癒ナノマシン注射器(軽症用)。
【戦術ランクC、フィールドMVP】ボーナスアイテム、レイガン-A56・レクイエムβ。
【戦術ランクC、フィールド撃墜王】ボーナスアイテム、NEタンク80。
【戦術ランクC、情報送信装置破壊】ボーナスアイテム、強化スコープ-α。
【ルーキー・スコアレコード】ボーナスアイテム、レイショットガン-88・Kアーサー。
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