転生してまで俺の後を追いかけるのは止めろ～父様と僕は兄弟でした～

１４０

「…快斗今私の部屋には家族だけがいる、私が側に居る事をユリーナに子供達に話してはくれないか！？そして声を出して話しても良いのかを聞いて欲しい……」
「食事部屋で話しをするはずではないのか？」
「私の部屋から出ないんだ食事部屋に行く事が今は無理だろう」
「分かった、皆にお前の事を話してみるよ」
俺はメイド長にユリウスの部屋に居る家族に食事部屋に行く事を告げた。
「僕は今から皆に食事部屋に行く様に話しをしますので料理長さんに食事をメイドに運ばせる様に食事部屋に料理を運んで貰えますか？」
「…大丈夫で御座いますか？カイト坊っちゃまわたくし達の声にも耳を傾けては下さらなかったのですよ…」
「多分大丈夫だと思います。母様達には僕から話します」
「分かりました…メイド達に御食事を御持ちする様に御伝えします」
メイド長は俺に礼をした後その場を離れ医師も心配そうにユリウスの部屋を見ていた。
「カイト坊っちゃま、お任せ致しまして宜しいのでしょうか…カイト坊っちゃまも御辛い筈では…前世の記憶をお持ちで御生まれに成りまして旦那様とは御兄弟の関係でありましたのにその旦那様が御亡くなりに成りまして一番に御辛いのはカイト坊っちゃまではありませんか……！？」
「…僕だけではありません……父様は亡くなりましたがいつも側に居てくれています。その事を家族に教えたいと思います。」
「カイト坊っちゃま……」
俺は医師に話しをした後ユリウスの部屋に入った。
ユリウスの体が眠るベッドの側にはアニー姉がユリウスの髪の毛を何度も触り笑顔でユリウスの寝顔を見つめ、ジェーン兄は壁に椅子に腰掛けユリウスの脱いだ騎士服を膝に置きじっと騎士服を眺め、ショーン兄も壁に背を向け床に腰を落としユリウスが良く座っていた体育座りで座りベッドで眠るユリウスを離れでジーと見ていた。その様子を丸い白いテーブルの椅子に座りショーン兄を見ているエミリー姉に、その前をユリーナ母さんが座って兄と姉達の様子を見ている感じだった。
そしてルカリオ兄は壁に背を向け立っている状態で俺が部屋に入って来た事に気付き声を掛けていた。
「カイ！」
「にぃ…カトリアさんから心配をしていると聞いて、ごめんね部屋を離れて…総隊長さんから話しが在ったものだから…」
「総隊長さんとの話しは結構時間が経っているよ」
ルカリオ兄はその間何をしていたのか、見たいな顔で俺の顔をじっと見ていた。俺は言える分けない無いと思った……幽体と成ったユリウスとヤって居たなんて事を…俺が気まずそうに目を逸らして居るとルカリオ兄が話し出してきた。
「…まさか総隊長さんと……」
「は？何言ってんだよ、にぃ！」
俺は驚いた顔でルカリオ兄を見て俺の反応を見てルカリオは違うと思ったのかホッと息を吐いて居たような気がした。
俺はまた変な勘繰りをして貰うとヤバイと思い厨房に行った事を話をした。
「さっきまで厨房に居たんだ…父様の夕食を作りにだから部屋に来るのが遅く成ったんだ」
「父様の夕食を？」
「最後に父様が好きだった食べ物を出してあげたくて皆と家族全員で食事をしたいと思ったんだ」
「……カイ…」
俺はベッドの上で眠るユリウスを見て微笑んだ。