幼い恋は包み隠さず甘酸っぱくて、小さな恋はやがて甘い恋愛と呼ぶものに姿を変えていく。男の子目線で送るハートフルな長編ラブストーリー。
素直すぎるつかさと引っ込み思案のゆらの恋の始まりは小学二年生の時。ゆらの友達はつかさだけ。だんだんとゆらに惹かれていくつかさはゆらの言う好きがどういう類のものかわからない。けれどもつかさはゆらに恋して止まない。ひとつふたつと成長し、だんだんとふたりの関係は変わっていく。ひとつふたつと成長し、それぞれ大人に近づいていく。心許ない小学生はやがて中学生となり、高校生となり……幼い頃の葛藤とはまた違う葛藤と隣り合わせに愛を育み続けていく。
文字数 12,652
最終更新日 2023.03.12
登録日 2022.08.24
少女は爛漫に美しく人の目に映る。彼女が綺麗である理由を彼女は知らない。そんな彼女との出会いを待ち続ける者たちと彼女は遂にであった。狂い出したはずの定めはやはり宿運を齎した。 彼女を追い続けるだけの定めを持つ者は追いかけることを選んだ。となりに在り続ける定めの者のとなりに彼女が現れた。一番の綺麗を見つけた彼女はまだ本当の自分を知らない。彼女の中で一番綺麗な彼は諦めることをやめたいのかどうかわからない。けれども待ち続ける。となりにいる彼女を待ち続ける。となり合わせに居ながらも忘却という壁で隔てた二人に齎される幸運はなにかーー。
文字数 14,944
最終更新日 2022.08.25
登録日 2020.02.24
求めるが為に恐る。触れたいから重ねる。知ることに落胆する。愛するが故に拒む。
美しいものへの追求を止まない男は相手の本質に触れることを恐れる。とある店で出会った女は稀になく彼を惹きつけた。女の前で、彼は臆病さを隠したくても隠せない。女はそっと彼を受け入れる。彼はこの美しい女の本質に触れてみたいと欲し、彼女は触れてほしいと欲す。臆病な彼の指先が彼女の深い部分を撫でることは叶うのか……。
彼は真実の愛を求めるが為に拒む。 真実の愛を知っているから拒む、恐る。 物事の本質を只管に欲する。 嫌悪に毒を吐き、好ましいものを追求し続ける。 自身の美学を失くしたくないが為に。
文字数 24,363
最終更新日 2022.08.25
登録日 2019.12.17
少女は爛漫に美しく人の目に映る。彼女が綺麗である理由を彼女は知らない。そんな彼女との出会いを待ち続ける者たちが居た。出会うべくして出会うはずの彼女と彼らの定めは、あることをきっかけに狂いだした。彼女を追い続けるだけの定めを持つ者の隣に、いつの間にか彼女がいた。隣に在り続ける定めの者の隣に彼女が居ない。彼女は無意識に自分の綺麗を探し続ける。彼女の中で一番綺麗な彼はいつしか諦めることをやめたが、求める方法が見つからない。狂いだした定めは、果たして在るべき姿へ彼女を導くのか。偶然に等しい出会いを重ねた末に、待つものはなにかーー。
文字数 134,948
最終更新日 2021.01.30
登録日 2019.09.15
いつでも周りに笑顔をくれる破天荒なおてんば少女、相田雫の優しい恋のお話。中学生になった雫はひょんなことから大好きな幼馴染の翔と付き合い始める。二つの歳の差に戸惑いを覚えているところに、いじめっ子だった記憶の壮が現れた。恋はどきどきするものだと本で読んだのに翔と居てもどきどきしない。壮と居るとごちゃごちゃする。ごちゃごちゃするのに再会した壮は優しくて一緒に居ると安心した。翔に対する「好き」の意味を考えだした雫は翔に「さよなら」を伝える決心をする。本当は昔からいつだって助けてくれて背中を押して笑顔をくれるのは壮だった。側に居過ぎてなかなか気付かなかったホントの気持ち、気付いたらもう止まらない。大人になるってどういうことなのだろう? どんどん欲張りになっていく自分。笑うも泣くも笑顔も不安も何もかも、全力で突き進む雫の成長ラブストーリー。キスしたい、キスされたい。触れたい、触れられたい。一緒に居るだけで笑顔になれるみんながもれなく好きだ。誰かが傷付くことを雫は恐る。それでも「好き」には色々な意味がある。
文字数 115,291
最終更新日 2020.12.31
登録日 2018.12.11