呪われたわたしが幸せになるまで

ねじれた二本の黒いツノ、左右で違う色の瞳。──その容姿からニーナは『呪われ子』と疎まれて暮らしてきた。
災害があればニーナのせい。実りが悪いのもニーナのせい。人々は悪い出来事の全てをニーナのせいだと決めつけてきた。けれど呪いを恐れる彼らは、ニーナに手出しすることはない。
ニーナは町の片隅でひっそりと息を潜めるように暮らしていた。

そんなある日、王都を魔物が襲うようになって、ニーナのせいではないかと人々は糾弾する。
騒ぎを駆けつけてやってきたのは国を守護する一団──王立騎士団の英雄だった。

「へえ、あんたがねえ」

ニーナを物珍しそうに眺める彼は、狼の血を引く獣人だった。しかも騎士団の団長だという。

「よしわかった。俺があんたを監視しよう。呪いかどうか確かめてやる」

口の端を歪める男を前にして、ニーナに拒否権などあるはずもなかった。
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