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レベルアップを目指して
社畜にも休みくらいある 4
しおりを挟む結局厚木は、吉継が手ずから食べさせた肉まんを全部平らげた。
吉継は食べさせる度に舐められたり噛まれたりしたので、余計に疲れることになった。
厚木はといえば、優雅にお茶を飲んでいる。
「厚木さん」
「なんだ」
「機嫌が悪かったのは、嫉妬だったんですか」
「山科の入れ知恵か」
「あっ、…違います」
吉継に”オブラートに包む”という話術はない。いつでも直球勝負だ。
というわけで、語るに落ちた。
焦っている吉継を尻目に、厚木はこともなげに言った。
「うちの中で、他の女にうつつを抜かされてはたまらない」
「山科さんなのに…」
「ふん」
吉継は腰を後ろに押され、机に座ることになった。
「わっ、なにするんですか」
厚木の机には、吉継には難しくてわからないが仕事に必要な書類や本が置いてあるだろう。机に手を付けて書類が皺になったりしないようにと、手が宙を彷徨った。その手を厚木が絡め取る。立ち上がり、吉継の足の間に陣取る。
「なんだと思う」
厚木の顔が近づく。唇に噛みつかれた。
「痛っ」
血が出るようなものではない。甘噛みだが痛いものは痛い。唇はそのまま下り、吉継の首筋をぬるりとした舌が這った。
「あ、厚木さん…」
じっとしていられず、厚木に抱きつく。
「これは嫌か」
体の線を確かめるように厚木の手が吉継を撫でていく。
「嫌じゃないです」
「プレイの方が好きか」
「厚木さんならなんでもいいです」
顔は見えなかったが、厚木が吐息で笑ったことがわかった。でも厚木は…。
「いつも変なことしかしないです。厚木さんは…」
「変?…変はおまえだ。いつまで経ってもセーフワードは作らない、そのくせ好意だけは垂れ流す」
「セーフワードなんかいらないです。厚木さんの好きにしたらいい」
「何度言っても絶対に自分を曲げない」
そんなことを言われても、吉継は厚木がくれるプレイならなんでもいい。
今は痛くない”恥ずかしい”をいっぱいさせられているが、でも、ほんとうは痛くてもいいのだ。
「厚木さんに何回言っても伝わってないだけです」
「本当に出鱈目なやつだ」
視線を絡めたまま唇が重なる。
先に舌を出した厚木が吉継の口に入り込んで好き勝手に動き回る。
深いキスをしながら喉をゆっくり撫でられる頃には、もう目を開けていられなくなった。
厚木の背中に縋り付くと、気を良くした厚木に首の後ろから引き寄せられて、更に口を開かせられる。
「うぁ…」
舌を強く吸われる刺激に、肩を揺らした弾みで口を離す。
舌がじんじん痺れて、ぼうっとする。顎を擽ってくる手にもされるがままだ。
「ふ、かわいいな、吉継」
額にキスされる。気持ちいい。
厚木は椅子に座り直して、吉継の方を見ながら口を開く。
「”Kneel”」
久しぶりの命令に、脳に電気が走ったような感覚になり、全身が歓喜した。
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