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気弱なハムチュターンのあまがみ④ R15

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「ジッ……!  ジ…………チ……チゥン……」

  背後で俺を待ってくれている番の事を想いながら、不完全燃焼だった下半身を解き放ったとき、今までには考えられないほど気持ちが良かった。

  目を閉じて、舌と前足で慰めた息子とその周囲にねっとりついた白濁の量が信じられないほど多い。
  前方の壁にまで飛び散ったそれを大股開きのおすわり状態のままぼうっと見つめる。

「チ~……」

ピュッピュッ

  残液すらまだまだ出そうだ。

ぷるり、ぷるっ

  小さく、腰から抜けるように震えた。全身の体毛がぶわっとなって、フォルムはまん丸だろう。

  まだ足りない。もう一度放つため、ペロペロ舌で刺激すると、すぐに固く太くなる。手でやると爪が刺さることがあって危険なのだ。

「チー……チ、ジッ」

  流石に1度(番の指で悪戯されたときにも出たけど不発みたいなものだからノーカウントだ)たくさん出たから、ちょっと時間がかかって8秒ほどかかってしまった。

これもピュルッと勢いよく出てきた。

──ああ、入れたい。番に入りたい。番の大事な奥にいっぱい注いで彼女を俺で満たせたらどんなに幸せなのだろう……

  人化したら彼女は多分びっくりするだろうなあ。




『え……?  ハムちゃんはどこ……?  貴方はだあれ?』

  目を開いてびっくりしながらも、俺が番で、さっきの愛らしいハムチュターンだと何となくわかっているのか、目を潤ませて頬が桃色に染まる。

  俺たち番にとって容姿は関係ない。でも、俺の顔や体が好みのタイプなら嬉しい。

  体型はある程度変えられるからな。君のためならもっと鍛えるし、ぽっちゃりがいいなら食べすぎてみせる。

  俺は、愛しい人しか目に入らない。彼女の瞳もまた、俺しか映していない。

  見つめあったまま、俺は緊張しながら、それを隠してカッコよく言うんだ。

『愛しい人。俺はハムチュターン族のダニエウと言うんだ。ダンって呼んで欲しい』

  キリッと、番に会えたらこうしようと思っていたシチュエーションの幾通りのポーズのうちの一つをする。

  立ったまま、そっと細い腰に手を当てるのは早いかな。

  彼女は人間だから、各地で見てきた騎士の求婚みたいに、片膝をついて手を差し出そうか。

『ダニエウさま……?』

  見る間に彼女の瞳が、喜びと感激で涙が溢れてくる。
  俺は慌てて彼女をそっと抱き寄せてその涙を吸いとるようにこうするんだ。

ちゅっ……

  ああ、きっと番の涙は塩辛さよりも甘露のように甘いに違いない。

『俺の唯一。ダニエウさまじゃなくってダンだよ……俺の運命の番……。愛してる。名前を教えてくれ』

  照れながら、俺の腕の中でうっとりする君。なんて可愛いんだ。

『ダンさま……』
『さまもいらないなあ。ほら、ダンって呼んで?』

  甘い雰囲気の中、そっと顔を上げて見つめてくる愛しい人。視線がお互いに絡み合い、徐々に近づくんだ。

『ダン……』

  小さくて、ぷるんとした唇が俺の名前を形作る。「ん」の形になり軽く合わさったそこに、口を閉じて触れる。

  ふにふにした唇は柔らかくて、きっととっても美味しいだろう。

  ペロペロしたいけど、急にするとキスすら知らない君がびっくりしちゃうかもしれない。

『ん……ダン、さっきのは何?』
『……知らないのか。キスって言うんだ。こうやって愛し合う俺たちが気持ちを確かめて伝え合うんだ。俺以外にしちゃダメだからな?』
『キス……。うん、ダンだけ……好き。もう一回して?』
『いくらでも』

  俺は番の甘やかな香りと言葉に誘われるようにもう一度キスをあげる。

  徐々に深くしていくのも、キス以外も、俺がちゃんと教えてあ・げ・る。

  本で習ったから、全て任せて。


  離れる度に言葉を交わして、不馴れな彼女が息苦しくなってきた。そっと抱き締めて、背中を撫でる。

『ね、名前を教えて……?』
『あ、私の名前は……』


  にんまぁ~

と、鼻の下が伸び口がだらしなく開いていた。

ぐふぐふ

と、無知だからこそ無自覚に積極的でエロい番とのイチャイチャを想い描くと変な笑い声が漏れてしまった。

  いけない。こんなだらしなくて変態みたいな姿を見せたら、番に嫌われてしまう。

  そうは思っても、やっぱりニマニマが止まらなかった。


「ハムちゃーん。お待たせ~」

  俺は番の呼び声を聞いて、妄想から現実にかえった。最速で移動して彼女の足元で、背伸びをするように立って両手をあげた。

──お待たせ!  さあ、抱っこしてくれ!  離れちゃってごめんね。でも男の下半身事情は見せたくないんだ。

「かーわい。呼んだら来てくれたあ」

  ほら、愛しい愛しい番が、愛する俺をすぐに抱き寄せるように手のひらにのせてくれる。
  寂しがらせてしまったお詫びに、さっき「ペロペロしてぇ」とおねだりされたから、手のひらを優しくペロペロ嘗めてあげた。

──ん?  かぷかぷしてぇ、だったかな?  でもペロペロでも喜んでくれているから、俺は大満足だ。

  すると、無知で無垢で純粋な番から、またもや知らないのだろうハレンチな言葉が出たのだった。

「そういえば、ハムちゃんってワンコみたいに肛門せんっていうやつを、きゅっと絞らないとダメなのかなあ?  ちょっとお尻触るよ~、ごめんね~」


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