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私だけのかわいいハムチュターン ⑥ R15~R18弱
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さっきまでとは打って変わって、あっという間に主導権を握られてしまった。といっても、私だって自慢できるほどの経験はないけれども。
無駄な肉のついていない、しなやかな力を秘めた体が私に伸し掛かり、この、閉じ込められたかのような程よい重さがこんなにも安心できるなんて思ってもみなかった。
私よりもはるかに高い温度の粘膜が口の中に入り込み、息継ぎをする間もなくぞわぞわとする場所を撫でて行く。ねちゃっとした粘り気のあるような、かといってさらっとしている柔らかなそれが、時々私の舌を絡めとった。
ざらざらした舌の上同士が擦り合わさると、首筋から腰に、何とも言えない感覚が襲ってくる。思わずのけ反ってそれを逃そうとしても、私の胸は彼の上半身で痛くないくらいの力で押さえつけられた。
腰から下を上下左右に揺らして、ダンの体から這い出ようとしても、上手く足までからめとられてしまう。
ならば上へと行きたいのに、ソファのフレームが頭の真上にあって少しも動く事が出来なかった。
「ん……んんっ……! はぁん……、ダン、まっ」
待ってと言いたいけれど、私とのキスに夢中になり過ぎた彼は止まってくれなかった。それどころか、大きく口を開けたのを、彼の舌が欲しいと強請っているのかとばかりに、大きな舌がにゅるりとえづくぎりぎりの所まで深く入り込む。上あごに、彼の舌がぴたりと張り付いて、完全に口の中の隙間がなくなった。
ぴちゃ、ぴちゃり
どちらの物かわからないほど混ざり合った唾液を彼がすする。それがとてもいやらしくて、彼の挑発的な求愛の行動に色気を含ませた。
お腹の下の方が熱い。もぞもぞして、どうにかしたくて、どうにかして欲しくて膝と内ももを擦り合わせる。
「はぁ……、エミリア。可愛い……」
愛している、可愛い、大好きだと、唇が離れて短く息継ぎをする度に耳から入る彼の言葉が、私の体と心の熱を上昇させていく。
私の背にと頬に回されていた手がいつの間にか無くなり、特に頬の部分が空気にさらされてしまい心細くなった。その代わりに、頬にちゅっとキスをされて、ようやく彼が私の唇を解放してくれた。
うっとりとした表情で幸せそうに笑う彼に見つめられると、胸がきゅんとなってしまう。初めて見る青年だ。でも、去年から知っている。瞳の色は黒から金に変わっているけれど、そこから感じる彼の想いは同じだ。
「ダン……」
「ね、エミリア。俺のこの姿も好き? ハムチュターンの方が良かった?」
ハムチュターンの姿のままだったら、ここまで惹かれる事はなかっただろう。あくまでもあの姿は、気づいたらあっという間に好きが深くなったダンだけれども、私という人間とどうこうできる存在とは違う。
正直なところ、もう少し幼くてきゅるんとした丸い目がキュートな、ややぽっちゃりな姿かと思っていた。
本で調べたハムチュターン族の男性の絵姿は、ムキムキマッチョな筋肉ダルマなヨウルプッキ先輩みたいだと思った。はっきり言えばヨウルプッキ先輩は好みではない。だからこの国標準の男性の姿じゃなくて良かったなとは思う。
それならぽっちゃりで可愛い年下の男の子がいいななんて、ダンがいなくなって箱を見る度に思っていたくらい。
「好みは確かにあるけれど、兵士さんたちみたいに大柄でムキムキな体格の人じゃなくてホッとしたかな……。ちょっと圧迫感があって怖い感じだし。もしもダンが彼らみたいな体型でも構わないって思うけれど……。ぽっちゃりでも良かったし」
今のダンは、ぶっちゃけドストライクだ。なんだから照れくさくて、しどろもどろにそう答えてしまった。目を丸くして、彼が少し嬉しそうに目元を赤くする。
「じゃあ、俺は……? 俺さ、背も低いからエミリアと同じくらいだし、体つきも頼りないだろう?」
きっと、彼にとってコンプレックスだったはずの、自分で思っていても口に出したくないだろうそんな言葉を恐る恐る不安に揺れる瞳で訊ねてくる彼が可愛らしく感じてしまう。
「ダンの国にとっては、今の姿はあまり喜ばれないんだろうけど……。えーと……ね、んと。黒い目かと思っていたの。でも、ダンの瞳は太陽の輝きそのものみたいでとても力強くてかっこいいと思う」
とりあえず、目の事を誉めてみた。すると、両方の口の端をあげてあからさまにニヤニヤし始める。
「俺の目、好き?」
「うん」
「目だけ?」
「……恥ずかしいから言わない」
「エミリアぁ……」
どこもかしこも好みで大好きだって言ってあげたらすごく喜ぶだろう。でも、なんとなく胸がこしょばゆくなってしまって、照れくささが先に立つ。
そっぽを向いた私を見て、でも、熱くなった頬の色を見て、私が彼をどんな風に思っているのか分かったみたい。いつか、ちゃんと伝えたいと思うけれど、ダンが他にも聞きたいと強請るように甘えた声を出した。
「ね、俺はエミリアの綺麗な焦げ茶色の目も」
左に背けた顔の、右目の部分に彼の唇がふわりと当たる。
「ふんわりした白いほっぺたも」
そう言いながら今度は右頬にキスが降って来た。
「小さくて可愛い鼻も」
「ん……」
鼻のてっぺんをぺろっと舐められる。唾液が少しついてしまってくすぐったい。
「俺の声を聴いてくれる耳も」
「ひゃあ!」
舌を入れながら、小さな声で囁くように右耳に音と吐息を贈られる。ざわっとして、首をすくめた。ダンは、私の耳が弱点だと分かったみたいで、そこに唇をつけたまま、私のどこが好きなのか囁きながら、キスの代わりに指先であちこちを指して、撫でて、手のひらを当てていった。
「エミリアの、柔らかくてすべすべの手のひらに乗せて貰っていた時が幸せで。俺を優しく包んでくれたこの手が大好きで」
「んあっ! ダン、そこはもう……しゃべっちゃ、や、だぁ」
全身を這いずり回るかのような感覚のせいで目尻に涙が浮かんでくる。私が力なくそんな風に言うと、やっと耳から口を離してくれた。
「エミリア、愛している。どこもかしこも俺は好き。俺だって、好みがあるけど、エミリアならどんな姿でもかまわかったんだ。あのさ、ハムチュターンの姿だと、エミリアの色とだいたいの輪郭しかわかんなくて。髪はね、黒だとわかってた。目も、こげ茶かなくらいで」
息も絶え絶えになっていて、なんとか彼の声を聴き、理解するのに必死になりながら呼吸を整えて行く。
すると、ダンは私の指を絡ませるかのように握っていたのをそっと外すと、私の足の付け根に移動させた。
「だから、初めて会った日に、ここがなんなのかわからなかったんだ……。あの時はごめんね。でも、本当にあの時の俺はエミリアの大切な場所だなんて思いもしなかったからあんな事をしてしまったんだ」
あの時の痴漢行為に弁明しながら、私のワンピースの裾をたくし上げて膝から太ももをすっと撫でながら付け根に向かわせた。
そして、内ももに指先を入れたかと思うと、下着の上から指でアソコを撫でたのだった。
私は恥ずかしくなって両手で顔を隠す。ダンが、空いているほうの手で、そっと私の手を顔からどかせると、真剣に私を見下ろす金の瞳の中に顔を真っ赤にした私がいた。
「エミリア、足を少し広げて?」
「え? や……!」
私にそう言いながら、有無を言わさずに彼の片膝が太ももの内側に入り込んで来てしまい、彼の手がアソコ全体を包んだ。
薄いレースで出来た下着は、クロッチ部分以外シースルーで、両サイドは紐だ。辛うじて下の毛を隠すくらいの申し訳程度のTバックで出来ていて、ガチャの試作品で余った物を貰ったやつだ。
「……?」
手の感触だけで、私の下着の形状がわかったのだろう。お尻のほうなんて生地がない。花弁だけを隠している細長い三角形のそこは、少しずらすだけで私の中に入る事が出来る。
「エミリア……俺のために……? 嬉しいよ……」
──ううう、エロい女だって思われていそう
この世界には、こういうR18御用達な忘年会のビンゴゲーム景品的な下着が普及していない。おへそからお腹と下半身が冷えないようにかぼちゃパンツを着用している女性がほとんどだ。
男性も暗黙の了解でそういった女性の下着事情を知っているから、私の下着を確認して興奮が増したようだ。
──効果はバツグンだ!
馬鹿な事を考えてしまうほど恥ずかしすぎて、自分のチョイスミスを痛切に思う。かぼちゃパンツなんて履きたくなかったからいつも着用していただけなのに、彼にとってはエロすぎる下着を彼のために履く女だって思われてしまった。
クチュ、クチュ
ダンが、もっと指を動かすと、閉じた花びらが動き、それに伴ってありえない音が、彼の手の中から聞こえたのであった。
無駄な肉のついていない、しなやかな力を秘めた体が私に伸し掛かり、この、閉じ込められたかのような程よい重さがこんなにも安心できるなんて思ってもみなかった。
私よりもはるかに高い温度の粘膜が口の中に入り込み、息継ぎをする間もなくぞわぞわとする場所を撫でて行く。ねちゃっとした粘り気のあるような、かといってさらっとしている柔らかなそれが、時々私の舌を絡めとった。
ざらざらした舌の上同士が擦り合わさると、首筋から腰に、何とも言えない感覚が襲ってくる。思わずのけ反ってそれを逃そうとしても、私の胸は彼の上半身で痛くないくらいの力で押さえつけられた。
腰から下を上下左右に揺らして、ダンの体から這い出ようとしても、上手く足までからめとられてしまう。
ならば上へと行きたいのに、ソファのフレームが頭の真上にあって少しも動く事が出来なかった。
「ん……んんっ……! はぁん……、ダン、まっ」
待ってと言いたいけれど、私とのキスに夢中になり過ぎた彼は止まってくれなかった。それどころか、大きく口を開けたのを、彼の舌が欲しいと強請っているのかとばかりに、大きな舌がにゅるりとえづくぎりぎりの所まで深く入り込む。上あごに、彼の舌がぴたりと張り付いて、完全に口の中の隙間がなくなった。
ぴちゃ、ぴちゃり
どちらの物かわからないほど混ざり合った唾液を彼がすする。それがとてもいやらしくて、彼の挑発的な求愛の行動に色気を含ませた。
お腹の下の方が熱い。もぞもぞして、どうにかしたくて、どうにかして欲しくて膝と内ももを擦り合わせる。
「はぁ……、エミリア。可愛い……」
愛している、可愛い、大好きだと、唇が離れて短く息継ぎをする度に耳から入る彼の言葉が、私の体と心の熱を上昇させていく。
私の背にと頬に回されていた手がいつの間にか無くなり、特に頬の部分が空気にさらされてしまい心細くなった。その代わりに、頬にちゅっとキスをされて、ようやく彼が私の唇を解放してくれた。
うっとりとした表情で幸せそうに笑う彼に見つめられると、胸がきゅんとなってしまう。初めて見る青年だ。でも、去年から知っている。瞳の色は黒から金に変わっているけれど、そこから感じる彼の想いは同じだ。
「ダン……」
「ね、エミリア。俺のこの姿も好き? ハムチュターンの方が良かった?」
ハムチュターンの姿のままだったら、ここまで惹かれる事はなかっただろう。あくまでもあの姿は、気づいたらあっという間に好きが深くなったダンだけれども、私という人間とどうこうできる存在とは違う。
正直なところ、もう少し幼くてきゅるんとした丸い目がキュートな、ややぽっちゃりな姿かと思っていた。
本で調べたハムチュターン族の男性の絵姿は、ムキムキマッチョな筋肉ダルマなヨウルプッキ先輩みたいだと思った。はっきり言えばヨウルプッキ先輩は好みではない。だからこの国標準の男性の姿じゃなくて良かったなとは思う。
それならぽっちゃりで可愛い年下の男の子がいいななんて、ダンがいなくなって箱を見る度に思っていたくらい。
「好みは確かにあるけれど、兵士さんたちみたいに大柄でムキムキな体格の人じゃなくてホッとしたかな……。ちょっと圧迫感があって怖い感じだし。もしもダンが彼らみたいな体型でも構わないって思うけれど……。ぽっちゃりでも良かったし」
今のダンは、ぶっちゃけドストライクだ。なんだから照れくさくて、しどろもどろにそう答えてしまった。目を丸くして、彼が少し嬉しそうに目元を赤くする。
「じゃあ、俺は……? 俺さ、背も低いからエミリアと同じくらいだし、体つきも頼りないだろう?」
きっと、彼にとってコンプレックスだったはずの、自分で思っていても口に出したくないだろうそんな言葉を恐る恐る不安に揺れる瞳で訊ねてくる彼が可愛らしく感じてしまう。
「ダンの国にとっては、今の姿はあまり喜ばれないんだろうけど……。えーと……ね、んと。黒い目かと思っていたの。でも、ダンの瞳は太陽の輝きそのものみたいでとても力強くてかっこいいと思う」
とりあえず、目の事を誉めてみた。すると、両方の口の端をあげてあからさまにニヤニヤし始める。
「俺の目、好き?」
「うん」
「目だけ?」
「……恥ずかしいから言わない」
「エミリアぁ……」
どこもかしこも好みで大好きだって言ってあげたらすごく喜ぶだろう。でも、なんとなく胸がこしょばゆくなってしまって、照れくささが先に立つ。
そっぽを向いた私を見て、でも、熱くなった頬の色を見て、私が彼をどんな風に思っているのか分かったみたい。いつか、ちゃんと伝えたいと思うけれど、ダンが他にも聞きたいと強請るように甘えた声を出した。
「ね、俺はエミリアの綺麗な焦げ茶色の目も」
左に背けた顔の、右目の部分に彼の唇がふわりと当たる。
「ふんわりした白いほっぺたも」
そう言いながら今度は右頬にキスが降って来た。
「小さくて可愛い鼻も」
「ん……」
鼻のてっぺんをぺろっと舐められる。唾液が少しついてしまってくすぐったい。
「俺の声を聴いてくれる耳も」
「ひゃあ!」
舌を入れながら、小さな声で囁くように右耳に音と吐息を贈られる。ざわっとして、首をすくめた。ダンは、私の耳が弱点だと分かったみたいで、そこに唇をつけたまま、私のどこが好きなのか囁きながら、キスの代わりに指先であちこちを指して、撫でて、手のひらを当てていった。
「エミリアの、柔らかくてすべすべの手のひらに乗せて貰っていた時が幸せで。俺を優しく包んでくれたこの手が大好きで」
「んあっ! ダン、そこはもう……しゃべっちゃ、や、だぁ」
全身を這いずり回るかのような感覚のせいで目尻に涙が浮かんでくる。私が力なくそんな風に言うと、やっと耳から口を離してくれた。
「エミリア、愛している。どこもかしこも俺は好き。俺だって、好みがあるけど、エミリアならどんな姿でもかまわかったんだ。あのさ、ハムチュターンの姿だと、エミリアの色とだいたいの輪郭しかわかんなくて。髪はね、黒だとわかってた。目も、こげ茶かなくらいで」
息も絶え絶えになっていて、なんとか彼の声を聴き、理解するのに必死になりながら呼吸を整えて行く。
すると、ダンは私の指を絡ませるかのように握っていたのをそっと外すと、私の足の付け根に移動させた。
「だから、初めて会った日に、ここがなんなのかわからなかったんだ……。あの時はごめんね。でも、本当にあの時の俺はエミリアの大切な場所だなんて思いもしなかったからあんな事をしてしまったんだ」
あの時の痴漢行為に弁明しながら、私のワンピースの裾をたくし上げて膝から太ももをすっと撫でながら付け根に向かわせた。
そして、内ももに指先を入れたかと思うと、下着の上から指でアソコを撫でたのだった。
私は恥ずかしくなって両手で顔を隠す。ダンが、空いているほうの手で、そっと私の手を顔からどかせると、真剣に私を見下ろす金の瞳の中に顔を真っ赤にした私がいた。
「エミリア、足を少し広げて?」
「え? や……!」
私にそう言いながら、有無を言わさずに彼の片膝が太ももの内側に入り込んで来てしまい、彼の手がアソコ全体を包んだ。
薄いレースで出来た下着は、クロッチ部分以外シースルーで、両サイドは紐だ。辛うじて下の毛を隠すくらいの申し訳程度のTバックで出来ていて、ガチャの試作品で余った物を貰ったやつだ。
「……?」
手の感触だけで、私の下着の形状がわかったのだろう。お尻のほうなんて生地がない。花弁だけを隠している細長い三角形のそこは、少しずらすだけで私の中に入る事が出来る。
「エミリア……俺のために……? 嬉しいよ……」
──ううう、エロい女だって思われていそう
この世界には、こういうR18御用達な忘年会のビンゴゲーム景品的な下着が普及していない。おへそからお腹と下半身が冷えないようにかぼちゃパンツを着用している女性がほとんどだ。
男性も暗黙の了解でそういった女性の下着事情を知っているから、私の下着を確認して興奮が増したようだ。
──効果はバツグンだ!
馬鹿な事を考えてしまうほど恥ずかしすぎて、自分のチョイスミスを痛切に思う。かぼちゃパンツなんて履きたくなかったからいつも着用していただけなのに、彼にとってはエロすぎる下着を彼のために履く女だって思われてしまった。
クチュ、クチュ
ダンが、もっと指を動かすと、閉じた花びらが動き、それに伴ってありえない音が、彼の手の中から聞こえたのであった。
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