魔界を追放され聖女に恋した魔王子 ハニカミ過ぎた視線は地の底にまで突き刺さっていたとか、いないとか
魔界を統べる魔王。その継承権第1位にあった魔王子ジルフィスは追放された。現魔王である父親によって。父は老いた、選ぶ道を誤った。それを正そうとしたが故に追われる身となった次期魔王。飛ばされた地で遭ったのは、魔王軍に歯向かう憎っくき勇者パーティの聖女。数多の戦友、配下の命を奪った勇者の仲間だ。正確には仲間だった者だ、彼女もまた追放されていたのだ。飛ばされた地。それは2人切りの世界だった。威厳を是としていた魔王子は初めて恋をする事になった。本人は恋というものすらよくわかっていない。そして、人間と魔族の争いを収める希望もまた同時に育み始めた事もわかっていない。だが誰にもわかるはずがないだろう。それはほんの僅かな、とても小さな1歩だったのだから。
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