「おまえさえいれば、帰る場所なんかいらない。」~雷の絆・炎の約束~
惹かれた。魅入られた。心を奪われた。だから、傍にいなければ駄目になる。/こいつは、オレの獲物だ。横取りはさせない。それだけのはずだ。それなのに。/種族も立場も性根も、全く異なる二人の少年は出逢い、衝突し、知らなかった感情を知っていく。舞台は、平安時代風の異世界。元服前の少年でありながら、陰陽頭の父の元、陰陽寮で研鑽を積む氷月と火陽の兄弟。秀才で、何でもさらりとこなす兄の氷月と違い、火陽は戦う術は抜きんでているものの、座学はとことん苦手。しかし、明るく元気でまっすぐな気性を誰からも愛されて、のびのびと育っていた。しかし、京を荒らす「銀の鬼」、雷火と出会い、その運命は大きく変わっていく。冷酷で残忍な鬼の少年、雷火は、自分にたてついた火陽を殺そうとするが、「命乞いしてみろよ。」と迫った自分に「ぜってーやだ!」と火陽が答えたことで、気が変わる。「気まぐれで生かしておいてやる。」と。夜の京で何度も対峙する二人。しかし、芽生えてはならない禁忌の絆ゆえに、雷火は、鬼の同胞を葬ることになる。その時、雷火と火陽の前に立ちはだかったのは、鬼の首領、酒呑童子だった。「その子を殺して、生首を私に持っておいで。」そうすれば、雷火の罪を許すと。果たして雷火の選択は。そして火陽の思いは。鬼と陰陽師。敵として出会った二人の少年が行き着く先は、破滅か。それとも。
R指定にはしていませんが、雷火は人を殺しているので、苦手な方はご注意ください。
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