俺だけ無能力者のまま最強になっていく件について
ダンジョンが出現してから二百年。世界は魔物と能力者が当たり前のように存在する日常へと変わっていった。
天宮蒼羽、十五歳。七歳で両親と妹を交通事故で失い、その後を支えてくれた祖父母も病でそれぞれ十二歳、十四歳の頃に亡くなった。たった一人の孤独な日々を、残された遺産と自らの手で切り拓いてきた少年は、能力者全盛の世界において「無能力者」という烙印を押されたまま、普通の高校へ通う平凡な日々を送っていた。
転機は、祖父母の旧宅の物置部屋から始まった。突如出現した漆黒の扉――「シークレットプライベートダンジョン」のゲートに踏み込んだ蒼羽は、《究極ガチャシステム》を手に入れる。さらに白銀に輝く扉「異世界への扉」を抜けた先の異世界・イデアでは《究極支援システム》が付与され、同時に黒炎を纏うトカゲ「ソル」と白銀の子狼「ルナ」という二体の従魔との運命的な出会いを果たす。
システムを使いこなすうちに自分の中に眠っていた二つのスキル――《看破眼》と《無影鍛冶》――が覚醒し、蒼羽は気づかぬうちに近隣の低級ダンジョンを単独で何度も制覇、その攻略タイムは新記録を塗り替え続けた。その記録がギルドのデータベースに残っていたことで、能力者の超エリート校「桜嵐能力者高等学院」へ特例でEクラスに編入することになる。
学院では剣の天才・霧島氷華、炎を操る天真爛漫な日向陽茉莉、天才研究員の朝霧詩乃という三人の美少女と出会い、互いに刺激を与えあいながら絆を深めていく。そしてほどなくして、蒼羽のスキルがEX級――百年間存在しなかった最高の階位――であることが判明。軍上層部はこの事実を極秘とし、十五歳の少年を「特将(SGEN)」として密かに任命する。
表向きは学院の生徒、裏では探索者ランクが次々と引き上げられ、さらに国際探索者協会が管理する神代ダンジョンへの道も拓かれていく。ガチャで超高級品を引き当て、失伝した秘術を会得し、従魔と共に進化し続ける蒼羽。「無能」と笑われたあの日の自分のまま、彼は知っていた――自分がやるべきことを、進むべき道を。孤独な少年はいつしか、世界の均衡を担う一人の「EX」へと成り上がっていく。
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