やみ地蔵さま

決して手を触れちゃいけないと、ばあちゃんに何度も何度も言われていた。
その条件に当てはまる病院とお地蔵さまが、僕の家の近くにあった。
一人では病院の方角を見る事さえ怖かった僕だったけれど、近所に住んでいるさやちゃんが一緒に居てくれる時だけは、その怖さを忘れることが出来た。
でも、あの雨の日。
さやちゃんと初めての相合傘をしたあの日、あれだけ関わらないようにしていたはずのそれに、僕は関わってしまった。
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