シュガーレス

甘乃季は、社外研修からの帰宅時に、電車が止まり駅で立ち往生していた。
その時に、付きそっていた上司の佐藤零から、部屋で時間を潰すといいと声をかけられる。

「好きな人に嫌われるのは辛いですからね」

佐藤の唐突な告白に季は戸惑った。

「佐藤さんって私の事好きだったんですか!?」

佐藤は誰に対してもそっけない男だったのだ。
それは、好きだと告白された季に対しても同じだった。
佐藤はというと、季の失礼な質問がツボに入ったのか声を上げて笑っていた。

季は笑い出す佐藤を見て思った。

この人って笑うんだ……。


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