天国への階段
雲の上に、この世とあの世を結ぶ階段がある。この階段を上ると、天国が地獄に行くことができる。
その麓にただ立っている1人の男がいる。
階段をのぼる人たちが「何をしているのか?」と訪ねると、男は決まって「ただ見守っている」と答える。
男は自分がどうして死んだのか、なぜそこにいるのかを全く覚えていなかった。
それが、ある日は寝タバコにより自らの命を絶ってしまった中年男性に出会ったり、またある日にはガンで亡くなった女性と出会い、話をすることで心が動かされて行く。
自分の死は事故か?それとも病気?
またまたそんなある日、1人の幼女が交通事故死でやってくる。
男はいつものようにやりすごそうとするが、幼女はただにっこり笑って男の元から離れようとしない。
「本当はずっと死にたかった」
この年頃の女の子にしては大人びた口調とそんな彼女から出てきた言葉に困惑する。
どうしてそんなことを自分に言うのか。
幼女の想いと、徐々に判明し始める男の記憶。
残されたものの無念と、残していくものの想いが交差するーー。
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