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第2部 王都ファグネリア
第52話 フリスビー
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私とシルバーはワイアット公爵のところに、ワイバーンの素材を売りに訪ねて来ている。
門番さんに話を通してもらい、大きな門をくぐると立派なお屋敷が見えてくる。
話を事前に聞いているのだろうか、大きなシルバーを見ても驚いていなかった。
ドアの前には召使いと執事の人だろうか、出迎えに来てくれている。
「ようこそおいで下さいましたスズカ様、旦那様がお待ちです」
そう言って執事の人がドアを開けてくれる。
「シルバーはここで待っていてね」
私はそう言うと屋敷の中に通され部屋に案内される。
ドアの向こうにはテレザお嬢様とワイアット公爵、そしてもう1人30歳くらいの男性がソファーに座っていた。
「ようこそ、スズカさん。待っていたよ」
「本日はお招きいただきまして…」
「スズカお姉ちゃん、ワンコも一緒なの?」
「えぇ、玄関の前で待たせています」
「私、ワンコと遊んでくる~」
「これテレザ、お待ちなさい!!」
そう言うとテレザお嬢様は部屋を出て行った。
「仕方のない子だ。申し遅れました。私はテレザの父親でダニロと申します」
「紹介が遅れたな。私の息子でダニロ侯爵だ」
ワイアット公爵が改めて紹介してくれる。
「スズカと申します。こんな格好ですみません」
そうなのだ。
公爵家に伺うのに普段着しかないことに後から気づいた。
これは大変失礼なことになる。
しかし昨日の今日なので仕立てている時間すらなかった。
「あはは!良いんだよ。|ドラゴンバスターのスズカさんに我々は何も言えないからね」
「それは言わない約束です」
「わかっているさ。では庭に出てさっそく出してもらおうか」
「わかりました」
私達は立ち上がり庭に出た。
その時にダニロ侯爵の足元がおぼつかなく、杖をついているのが気になったけど。
まだ若いのにどうしたのかしら。
野球グランド2面分はある庭に出ると男の人が6人待機していた。
「彼らは我が領の騎士だ。解体もでき口も堅い人を選び頼むことにしたのだ」
「そうですか。では出しますね!」
私はストレージから全長3mはある2匹のワイバーンを出した。
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
無意識に軽くジャンプし、それを見ていた人達も一拍遅れてジャンプする。
お約束は大切です。
「おぉ、これは凄い」
「これがワイバーンか?!」
みんな口々にワイバーンの大きさに驚いている。
「私が欲しいのは魔石が1つと、1匹の片側のアバラ肉分があれば十分です。後は売却したいと思います」
「わかった。ではさっそく解体をしてくれ」
「 はっ!仰せのままに!! 」
「こら待て~ワンコちゃん」
テレザお嬢様がシルバーと遊んでいる。
ただ追いかけっこではつまらないわね。
そうだ。
私はネットスーパー『SAY YOU』を立上げペット用品を捜す。
あった!よかった、私はそれを購入した。
「シルバーいい?これを投げたら咥えて取ってくるのよ」
『ワフッ、ワン?』
「やってみたら分かるわよ」
『俺はそんなのには乗りませんよ、姉さん』
「ではいくわよ。取っておいでシルバー!!」
シュゥゥゥーッ!!
『ワフッ、ワフッ、ワフッ、』
パクッ!!
シルバーは高々とジャンプをしてフリスビーを咥えた。
「キャッチ、グゥ~!!」
私が褒めるとシルバーは満更でもない顔をしていた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
いつも応援頂いてありがとうございます。
物語はまったり、のんびりと進み更新は不定期となります。
門番さんに話を通してもらい、大きな門をくぐると立派なお屋敷が見えてくる。
話を事前に聞いているのだろうか、大きなシルバーを見ても驚いていなかった。
ドアの前には召使いと執事の人だろうか、出迎えに来てくれている。
「ようこそおいで下さいましたスズカ様、旦那様がお待ちです」
そう言って執事の人がドアを開けてくれる。
「シルバーはここで待っていてね」
私はそう言うと屋敷の中に通され部屋に案内される。
ドアの向こうにはテレザお嬢様とワイアット公爵、そしてもう1人30歳くらいの男性がソファーに座っていた。
「ようこそ、スズカさん。待っていたよ」
「本日はお招きいただきまして…」
「スズカお姉ちゃん、ワンコも一緒なの?」
「えぇ、玄関の前で待たせています」
「私、ワンコと遊んでくる~」
「これテレザ、お待ちなさい!!」
そう言うとテレザお嬢様は部屋を出て行った。
「仕方のない子だ。申し遅れました。私はテレザの父親でダニロと申します」
「紹介が遅れたな。私の息子でダニロ侯爵だ」
ワイアット公爵が改めて紹介してくれる。
「スズカと申します。こんな格好ですみません」
そうなのだ。
公爵家に伺うのに普段着しかないことに後から気づいた。
これは大変失礼なことになる。
しかし昨日の今日なので仕立てている時間すらなかった。
「あはは!良いんだよ。|ドラゴンバスターのスズカさんに我々は何も言えないからね」
「それは言わない約束です」
「わかっているさ。では庭に出てさっそく出してもらおうか」
「わかりました」
私達は立ち上がり庭に出た。
その時にダニロ侯爵の足元がおぼつかなく、杖をついているのが気になったけど。
まだ若いのにどうしたのかしら。
野球グランド2面分はある庭に出ると男の人が6人待機していた。
「彼らは我が領の騎士だ。解体もでき口も堅い人を選び頼むことにしたのだ」
「そうですか。では出しますね!」
私はストレージから全長3mはある2匹のワイバーンを出した。
〈〈〈〈〈 ドン!! 〉〉〉〉〉
無意識に軽くジャンプし、それを見ていた人達も一拍遅れてジャンプする。
お約束は大切です。
「おぉ、これは凄い」
「これがワイバーンか?!」
みんな口々にワイバーンの大きさに驚いている。
「私が欲しいのは魔石が1つと、1匹の片側のアバラ肉分があれば十分です。後は売却したいと思います」
「わかった。ではさっそく解体をしてくれ」
「 はっ!仰せのままに!! 」
「こら待て~ワンコちゃん」
テレザお嬢様がシルバーと遊んでいる。
ただ追いかけっこではつまらないわね。
そうだ。
私はネットスーパー『SAY YOU』を立上げペット用品を捜す。
あった!よかった、私はそれを購入した。
「シルバーいい?これを投げたら咥えて取ってくるのよ」
『ワフッ、ワン?』
「やってみたら分かるわよ」
『俺はそんなのには乗りませんよ、姉さん』
「ではいくわよ。取っておいでシルバー!!」
シュゥゥゥーッ!!
『ワフッ、ワフッ、ワフッ、』
パクッ!!
シルバーは高々とジャンプをしてフリスビーを咥えた。
「キャッチ、グゥ~!!」
私が褒めるとシルバーは満更でもない顔をしていた。
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物語はまったり、のんびりと進み更新は不定期となります。
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