闇夜に灯る、彼方の灯火
『闇夜の海には、明かりが灯るよ。愛しい人を捜す、明かりが灯る』
淘汰の住む町にはそんな昔話があった。
淘汰は向かう。
闇夜の海に、あかりを灯すために。
幼い日に交わした、何気ない約束を果たすために。
それは大切な友達を救う、ただ一筋の希望。
淘汰は闇夜に沈んだ海を見つめた。何も見えない暗闇がどこまでも続く。
脳裏にあの時のことが鮮明に思い出された。
親友は、この波音と共に、この暗闇の向こうに消えてしまった。
この暗闇の向こうに巽はいる。
淘汰は見えないその闇の向こうを見つめる。
「絶対に灯してみせる!」
そう叫んだ、幼かった自分のあの日の誓い。
それを、果たすために。
淘汰の住む町にはそんな昔話があった。
淘汰は向かう。
闇夜の海に、あかりを灯すために。
幼い日に交わした、何気ない約束を果たすために。
それは大切な友達を救う、ただ一筋の希望。
淘汰は闇夜に沈んだ海を見つめた。何も見えない暗闇がどこまでも続く。
脳裏にあの時のことが鮮明に思い出された。
親友は、この波音と共に、この暗闇の向こうに消えてしまった。
この暗闇の向こうに巽はいる。
淘汰は見えないその闇の向こうを見つめる。
「絶対に灯してみせる!」
そう叫んだ、幼かった自分のあの日の誓い。
それを、果たすために。
あなたにおすすめの小説
「ねえ、あれ……あんたの案件じゃないの?」 横取りする同僚と都合のいい彼氏を放置して、自分の時間にしていきます
仕事を任され、家では家事を任される。
それが当たり前になっていた鈴木紗希。
自分の案件を横取りする同僚も、何でも頼ってくる彼氏も、いつものことだと思っていた。
けれど、ある日ふと気づく。
――私の時間って、いつ使ったっけ?
今日から少しだけ、自分のために時間を使ってみます。
【本編完結】繚乱ロンド
番外編は時系列順ではありません。
7/17『風の行方 4 嵐の前の静けさ』全4話
5/24『過渡(かと)の風 』(全6話)
惣領貴之が刑務所を出所後の話です。
4/8『神話の国の白い猫 4』(全4話)
みふゆと京司朗が出会う前の、京司朗の話です。
R8 1/13 『ネコおどり大賞』
-本編大まかなあらすじ-
*青木みふゆは23歳。両親も妹も失ってしまったみふゆは一人暮らしで、花屋の堀内花壇の支店と本店に勤めている。花の仕事は好きで楽しいが、本店勤務時は事務を任されている二つ年上の林香苗に妬まれ嫌がらせを受けている。嫌がらせは徐々に増え、辟易しているみふゆは転職も思案中。
林香苗は堀内花壇社長の愛人でありながら、店のお得意様の、裏社会組織も持つといわれる惣領家の当主・惣領貴之がみふゆを気に入ってかわいがっているのを妬んでいるのだ。
そして、惣領貴之の懐刀とされる若頭・仙道京司朗も海外から帰国。みふゆが貴之に取り入ろうとしているのではないかと、京司朗から疑いをかけられる。
みふゆは自分の微妙な立場に悩みつつも、惣領貴之との親交を深め養女となるが、ある日予知をきっかけに高熱を出し年齢を退行させてゆくことになる。みふゆの心は子供に戻っていってしまう。
令和5年11/11更新内容(最終回)
*199. (2)
*200. ロンド~踊る命~ -17- (1)~(6)
*エピローグ ロンド~廻る命~
本編最終回です。200話の一部を199.(2)にしたため、199.(2)から最終話シリーズになりました。
※この物語はフィクションです。実在する団体・企業・人物とはなんら関係ありません。架空の町が舞台です。
現在の関連作品
『邪眼の娘』更新 令和7年1/25
『月光に咲く花』(ショートショート)
以上2作品はみふゆの母親・水無瀬礼夏(青木礼夏)の物語。
『恋人はメリーさん』(主人公は京司朗の後輩・東雲結)
『繚乱ロンド』の元になった2作品
『花物語』に入っている『カサブランカ・ダディ(全五話)』『花冠はタンポポで(ショートショート)』
Husband's secret (夫の秘密)
果たして・・
秘密などあったのだろうか!
むちゃくちゃ、1回投稿文が短いです。(^^ゞ💦アセアセ
10秒~30秒?
何気ない隠し事が、とんでもないことに繋がっていくこともあるんですね。
❦ イラストはAI生成画像 自作
「泣いて縋られても困る」と婚約破棄されたので、仕返しに犬猿の公爵へ求婚したら、恋人役のはずが本気で妬かれました
「君が僕を好きなのは分かっている。でも、泣いて縋られても困る」
別の女性を隣に立たせ、夜会で婚約破棄を告げたフェルナン。
彼は伯爵令嬢レオニーが傷つくことより、自分を追って騒ぎを起こすことを心配していた。
泣くとしても、あなたの前だけはご免だ。
踵を返したレオニーの前にいたのは、顔を合わせれば言い合いになるベルクール公爵だった。
「私と結婚していただけませんか」
思わず口にした求婚を、公爵は笑って受け入れる。
そのまま手を取られ、元婚約者の目の前で踊ることに。
二人きりになって明かした、仕返しのための求婚。
公爵はそれも承知で、三週間後の大夜会まで婚約者を演じると約束した。
手を取るのも、顔を近づけるのも、彼は少しもためらわない。
言い返しても笑って返してくる彼といると、レオニーも言葉を飲まずに笑えた。
ところが、元婚約者を妬かせるために口づけを頼んだ時、公爵は初めて拒む。
恋人のふりなら、あんなに上手だったのに。
どうして、その口づけだけは駄目なのか。
もう一度会いたいと思う理由が、いつの間にか仕返しではなくなっていく。
犬猿の二人が偽の婚約から始める、全6話の恋愛短編。ハッピーエンド。
終電を逃したら、会社のエースに拾われました〜「ずっと気になってた」なんて、聞いてません!
会社の忘年会の帰り、終電を逃してしまった美咲。
同じく終電を逃した同期の日下蓮と、始発まで一緒に過ごすことになる。
深夜の公園やファミレスで過ごすうち、これまで知らなかったお互いの一面を知る二人。
終電を逃した一夜から始まる、二人の恋の物語。
王侯貴族に恋愛は必要ない
王侯貴族に恋愛は必要ない。そう教えられて育った公爵令嬢エレノアは、王太子レオナルトの婚約者として、未来の王妃となるべく努力を重ねてきた。誰にでも優しい彼を尊敬していたはずなのに、他の令嬢に微笑む姿を見ると、胸が痛む。自分だけを特別に思ってほしい――そんな恋心を抱く自分は、王太子妃に相応しくないのだろうか。母や友人との対話を通じて、エレノアは感情を抑え込むことと、感情に振り回されないことの違いを学んでいく。王太子の婚約者としての誇りと、一人の女性としての恋心。その両方を大切にするため、彼女が踏み出した一歩とは。
『小説家になろう』『アルファポリス』に重複投稿、自サイトにも掲載。
1億2000万円の豪邸に、私の部屋だけなかった
両親が桜丘市に買ったのは、一億二千万円もする、広さ二百平方メートル近い高級マンションだった。
引っ越し当日、家族のLINEグループに母から動画が届いた。姉の彩音には専用のピアノ室、八歳の弟の悠斗には広々としたゲーム部屋。両親は一番大きな寝室を使うらしい。
私の部屋だけ、どこにも映っていなかった。
「お母さん、私の部屋は?」
「キッチンの隣に納戸があるでしょう。折り畳みベッドくらい置けるわよ。どうせめったに帰ってこないんだから」
「でも、あそこ窓がないよね」
「美琴はお姉ちゃんなんだから、悠斗に譲ってあげなさい。それくらいわかるでしょう?」
また、その言葉だ。
彩音のピアノのために私は塾をやめ、大学の生活費も自分で稼いできた。悠斗が欲しがるものは、私の持ち物でも譲らされた。
今度は、窓のある部屋まで。
返信する代わりにメールを開いた。北海道の雪森町役場から、地域おこし協力隊の採用通知が届いている。学校での美術活動や、使われなくなった校舎の活用に携わる仕事だ。
採用を受けると返信した。
あと半月で、この家を出る。
6年分の遠回り~いまなら好きって言えるかも~
私の身体を揺らす彼を、下から見ていた。
まさかあの彼と、こんな関係になるなんて思いもしない。
今日は同期飲み会だった。
後輩のミスで行けたのは本当に最後。
飲み足りないという私に彼は付き合ってくれた。
彼とは入社当時、部署は違ったが同じ仕事に携わっていた。
きっとあの頃のわたしは、彼が好きだったんだと思う。
けれど仕事で負けたくないなんて私のちっぽけなプライドのせいで、その一線は越えられなかった。
でも、あれから変わった私なら……。
******
2021/05/29 公開
******
表紙 いもこは妹pixivID:11163077