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制服エッチ

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 仰向けに倒された私は、元執事に無言で見下ろされていた。

 学院の制服を着たままネクタイで両方の手首を縛られ、優美な鋳物のベッドヘッドに結ばれてしまった私。

 ……なんだか、誘拐監禁されている気分になり、震えた。

 そんな私を、しばらく眺めていたネイサン。

「卒業するまで、もう手を出さない。そう決めておりました。でなければ、大人としての道理に反すると」

 ミニのプリーツスカートの下から滑り込ませた大きな手の平は、ずり落ちかけていたニーハイソックスをきちんと上まで直す。

「でも無理でございました。貴方は言われるがまま、のこのこ男の部屋に入ってくるのですから。私がすぐに辞表を出した意味がございません。貴女を、お守りするためだったのに」

 そう言いながらも、太ももの奥にまで這ってきたその手が、パンティだけを脱がせたものだから、この人、制服と靴下が好きなのかな? と一瞬引いてしまった。

 ネイサンは私の表情から何かを感じ取ったのか、苦笑いする。

「私はロリコンでも制服フェチでもございません。お嬢様がお召しになっていれば、どんなものでもいい。古武術の道着だろうと、給食のスモックだろうと、フンドシだろうと」

 フンドシって何!?

「私はメイベルお嬢様フェチなのでございますよ」

 私の髪の毛をひと房掴み、そっと口付けして言う。

「前はこれすらも、恐れ多かった……。しかしもう、ダメです」
「ネイサ──」

 啄むような口づけで、抗議の言葉を封じられた。少し冷たくて薄い唇は、私のぽってりしたそれを食むうちに、溶け合うようにその温度を分かち合う。

 温まった唇にツンツンと導かれ、私は少しだけ口を開く。するりと入ってきた彼の舌が、嬉々として私の頬の内側や口蓋をまさぐった。

 やがて彼は私の舌を見つけ、絡めとってしまう。粘膜がすり合わさって気持ちいい。

 いつの間にか自分から、貪るように彼の舌を啜っていた。荒い息遣い、唾液の混ざり合う音。いやらしいのに、うっとりしちゃう。

 ネイサンが先に唇を離した。私の舌が追いかけようとするのを、彼は愛おしそうに見つめ、息をついた。

「限界でございます」

 糸目の奥を潤ませ、おもむろにズボンの前を寛げる。のしかかかってくるネイサンを、私は虚ろな目で見上げた。

 耳たぶをしゃぶり、耳孔に舌をねじ込み、ネイサンは我が物顔で私を汚していく。

 首筋を這う唇と舌の感触は、私の体を熱く火照らせた。

 鎖骨の上を強く吸われた時、何かがスカートの中に入ってきた。太腿を滑りながら、固いものがどんどん上に──。

 さらに奥に……私の秘部に到達し、その灼熱の杭は押し当てられた。

 心では怒っていたはずなのに、体は期待でガクガク震える。

 欲しい。ネイサンの長槍ランスが欲しい。だって寂しかったもん。私の中は心と同じく空っぽで、ずっと寂しかったの。

「今日も優しくできるか分かりません。会わなかった時間が長すぎて」
「貴方がそうしたのよ」

 堪えていた涙がこぼれる。泣くのが嫌いなのに、ネイサンがアホな上に意地悪だから、すぐ涙を見せてしまう。

「あなたが頑固で融通の利かない堅物執事だから。何が公私混同はできないよ、もう遅いのよバ──くあっぁあっ」

 ずるっと私の中に入り込んできた先端。

「などとおっしゃっておられますが、すっかり濡れていますね。簡単に入口に入ってしまった……。手首を縛られて、興奮なさったのでございますか? それともキスで?」

 ネイサンは、また意地悪く言った。

 それで頭に来て、生意気よ! と怒鳴りたくなる。でも、さらに奥まで侵入してきたネイサンの執事は、あまりに気持ち良すぎた。

 私は大きく喘ぐことしか出来なかった。

「ネ……イ……」
「くぅっ、お待ちくださっ──引きずり込まないで」

 え、私が吸い込んでるの?

「そんなに引き絞らないで、ただでさえ……くっ……」

 お嬢様の中はキツいのに、と囁いた直後、ネイサンは悲痛な顔をした。

「ダメだ。申し訳ございません、一度抜きます」

 そう断りを入れたかと思うと、ゆっくり腰をしならせだす。

 膣内を擦る感触は信じられないほどの快楽を私に与え、怒っていたのも忘れさせてしまう。

 ぐちゅ、ぐちゅ、と繰り返し挿入される音は卑猥なのに、それをあの品行方正な執事がやっていると思うと、よけい興奮した。

「ふあっ……ぁぁぁあああ気持ちいいい! ネイサン、気持ちいいの」

 ネイサンはふわっと優しく笑う。

「それは……ようございました……私もです」

 パチュンパチュンパチュン

「好き、ネイサン好きよ」

 グチュングチュングチュン

「私の方がずっと好きでございますよ」

 ドチュンドチュンドチュン

「あっ……ぁ……永遠に……このままがいいわ」
「それは無理でございます、ちょっと溜めすぎましたので」

 ネイサンは心底申し訳なさそうに言ってから、私の中に出していた。

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