パラノイアの氷姫

小説『パラノイアの氷姫』
――究極の愛は、殺意と共に完成する。
美術学生ユウキが魅せられたのは、連続殺人鬼「氷姫」シズクの冷酷な美しさだった。
「彼女の殺人は、究極の芸術だ」――その歪んだ確信から、ユウキはシズクの洋館を突き止め、**唯一の「理解者」**となることを選ぶ。
洋館で始まったのは、殺人鬼と観客、背徳的な共犯者としての関係。シズクの犯行を肯定し、その秘密を共有することで、ユウキの愛は狂気へと肥大化していく。
やがて彼の心に宿ったのは、恐怖を超えた究極の願望だった。
「彼女の最後の傑作になりたい」
ユウキは、自身をモデルにした**「最後のデッサン」**を描き、シズクへの献身を申し出る。彼の望みはただ一つ。愛する人の手で「最高の作品」としてこの世を終えること。
二人の愛と狂気が交錯する舞台は、物語の始まりの地、星見ヶ丘展望台。
シズクのナイフが輝くとき、彼らの関係は、一体どのような**「傑作」**として完成を迎えるのか。
これは、狂気に満ちた愛と美の追求が織りなす、背徳のゴシック・サスペンス。

あなたは、その結末から目を離せない。
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