俺は魔法が使えない。彼女は魔法が当たらない。~追放された《無知》の鞭使いと、仲間殺しの《聡迷》魔女~
これは、弱さを捨てる物語じゃない。
弱いまま、誰かと一緒に最強を目指す物語だ。
十五歳で授かった固有能力は――《無知》。
魔力はゼロ。魔法は使えない。
剣の才能もなく、二年間ずっと冒険者パーティの荷物持ち。
そんな少年ソクラは、ある日とうとう仲間から追放される。
だが、その直後。
偶然手にした一本の黒い《鞭》が、彼の人生を変えた。
壊れない。手放せない。他の武器を持つことすら許さない。
どう考えても呪われているその鞭は、《無知》のソクラにだけ応えた。
そして彼が出会ったのは、《仲間殺し》と恐れられる天才魔術師ノイナ。
全属性の魔法を操り、圧倒的な魔力を持つ彼女には――致命的な欠点があった。
魔法が、絶望的に当たらない。
「お前は魔法が当たらない」
「はい……」
「俺は魔法が使えない」
「……はい」
「じゃあ、ちょうどいいな」
「どこがですか!?」
当てられるけど、倒せない少年。
倒せるけど、当てられない少女。
だったら――敵の方を、魔法に当てればいい。
誰にも必要とされなかった《無知》と、誰とも組めなかった《聡迷》。
欠けた二人が出会ったとき、やがて世界を揺るがす運命が動き始める。
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魔法が、絶望的に当たらない。
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「……はい」
「じゃあ、ちょうどいいな」
「どこがですか!?」
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