人より出でて、狼に堕ちる
2つの大国が世界に1つしかない大陸の領土を奪い合っている。
東に位置する大国が、銀と火の国『エギレスト』。
西に位置する大国が、血と魔導の国『フェアトレーク』。
そんな争いの日々の中、それぞれの国に“人狼”と呼ばれる問題が発生する。
人狼とは、ある日突然人が狼のように変身し、周囲の人を傷つける現象である。それが病気なのか呪いなのか定かではないが、一度人狼へと変貌した者は二度と人間の社会の中では生きていけない。
そんな人狼に対し、銀と鉄の国『エギレスト』は独自の対抗策として“狩人”と呼ばれる人狼狩りの専門家たちを生み出した。狩人たちは、並大抵の武器の効かない人狼に対し銀製の剣と弾丸、または炎を用いて人狼を殲滅し始めた。だが、それで簡単に殲滅できるほど人狼は容易ではなく、彼らはその力を抑えて民衆へと紛れ込み、夜な夜な人を喰らうようになる。
しかし、狩人と人狼のせめぎ合いの中、1人の狩人が現れた。彼は“人狼を狩る人狼”。人狼の力を得ておきながら人々を守り人狼だけを駆逐する、人からも人狼からも恐れられる孤高の狩人である。世界に敵しかいない彼であったが、とあるきっかけにより一人の少女を連れることとなる。
その出会いは果たして奇跡なのか、はたまた贖罪なのか。
それは二人の旅が終わる時、自ずと導かれることだろう。
東に位置する大国が、銀と火の国『エギレスト』。
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