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1巻
1-2
「不確定なことなので何とも言いがたいですが……例えば大切な人ができたとき、銃を護身用に渡すかもしれませんし……」
すると、女神様は笑みを見せた。
「……なるほど、そういうことなら大丈夫です」
それから女神様は、付けてくれるという機能を説明してくれた。
俺は知識の閲覧だけをお願いしたのだが、女神様は通販のほか、様々な便利な機能を加えてくれるらしい。
「さらには『壊れない』『所有者固定』『たとえ盗まれても自動的に持ち主に戻ってくる』という機能を付けます。また、一月ごとに日本のお金で二十万円まで購入できる特典も付けましょう。あっ、この特典は繰り越しできませんので、覚えておいてくださいね」
「助かりますが……そこまでしていただいて良いのでしょうか?」
「ええ。地球の情報を調べた結果、地球に存在する食材のいくつかが、セレスティーダにはないと判明したんです。レシピを閲覧できても、作れないのは可哀想ですからね。それで、地球の物を購入できるよう、おまけの救済措置を用意したというわけです」
「ちなみに、どんな材料がないのですか?」
興味本意で聞いてみると、女神様は答える。
「あなたの国のかれー? に使われている香辛料と、デザートに使われてる甘味料などがないようです。なお、みそ? しょーゆ? の材料は名前こそ違いますが、セレスティーダにもあります。そのうち【錬金】で作れるようになるはずなのでご安心ください」
「ありがとうございます」
俺が頭を下げると、女神様が首を横に振る。
「良いのです。元々、私のミスでこのようなことになっているのですから」
そして女神様は、最後の確認をしてくる。
「他に欲しいスキルはないですか? あと一枠ありますが」
しかし、俺の返事は決まっていた。
「はい、希望はすべてお伝えしました」
俺としては、ここまで優遇してくれるのであれば、これ以上は望みようがなかった。
女神様が念押ししてくる。
「本当に、ありませんか?」
「今は何も思いつかないです」
「では、保留しておいて、今後の話をしましょうか?」
ともかくこれですべてのスキルが決まった。あとは、俺がどういった所に転移させられるのか確認するだけかな?
俺はふと心配になって尋ねる。
「いきなり戦場のど真ん中とか、魔物の巣の中心とかに飛ばされるのは勘弁してほしいんですが……」
女神様が慌てて返答する。
「そんな所に送りませんよ」
それから、女神様は俺の転移先を提案した。
「冒険者になったばかりの子達でも、気軽に採取に行けるような林があります。そこから始めてみるのはどうでしょうか?」
俺は頷いて了承を示す。
転移場所はそこで決まったらしい。
さらに女神様が言う。
「あと服装なのですが、そのままだといらぬ注目を浴びることになると思うので、一般的な人族の服装に着替えてもらいますね」
これに関しても問題ないので、俺は頷く。
「霧島さんから気になることはありませんか?」
女神様にそう問われ、俺はさっそく尋ねる。
「俺の能力や年齢はどうなりますか?」
すると、女神様はハッとした表情になる。
「ああ、そうですね! まず年齢ですが、今の霧島さんはちょっと老いすぎなので、少し若返っていただきます」
「ええ! 若返るのですか?」
俺が驚くと、女神様はあっさりと言う。
「そうですね。年齢自体は四十二歳のままですが、身体的には十歳くらい若返っていただきます。続いて能力のほうですが……比較しやすいように、あなたと人族の平均的なステータスを並べて見ていただきましょう」
女神様が準備を始める。
五分ほど待っていると、目の前に半透明のステータス画面が表示された。
名 前: 霧島憲人
種 族: 人族
年 齢: 42
職 業: 未設定
レベル: 1
H P: 185 50~60
M P: 1600 20~40
体 力: 163 40~50
力 : 150 30~50
魔 力: 1300 20~40
敏 捷: 171 40~60
器 用: 149 30~40
知 力: 156 20~30
攻 撃: 150(+10) 30~50
守 備: 163(+11) 40~50
それぞれの数値の下に載っているのが、人族の平均的な数値らしい。
各数値は通常の三倍くらい高いようだな。MPや魔力や知力が飛び抜けて高いので、後衛職寄りと見て良さそうだ。
さらにステータス情報を見ていく。
装 備: ナイフ、短杖、布の服、革靴、腰巻き
スキル: 【異世界言語(全)】【アイテムボックス(容量無制限&時間停止)】
【鑑定(極)】【生産(極)】【錬金(極)】
【全属性魔法(極・詠唱破棄)】
【調理(極)】【成長率五倍】【タブレット】【交渉】【算術】
【読み書き】
魔 法: 火、水、風、土、氷、雷、光、聖、闇、無、治癒、精霊、従魔術、
時空間、付与
装備は今は持っていないが、転移後にもらえるのかな。
スキル名の下についている(極)とか(全)とかは、そのスキルのレベルを表しているが……とにかく俺のスキルはすごいらしい。
なお、平均的なスキル保持数は二から四個とのこと。俺は、女神様からもらった九つのスキルのほかに、三つのスキルを持っていた。
リクエストしたわけじゃないが、俺は魔法を使う際に詠唱が必要ないみたいだ。
俺はステータス画面を見つつ、圧倒されてしまうのだった。
3 従魔に会う
ステータスの確認を終えたところで、女神様が言う。
「さて、霧島さんにあと話しておくことは……そうそう、従魔と精霊をそれぞれ一体ずつ付けさせていただきます。従魔はフェンリルで、いかなるときも霧島さんを守ってくれる、守護獣になります」
「フェンリルって!」
驚きのあまりに叫んでしまう俺。
「どうしましたか?」
「いや、俺がよく読んでいた本では、フェンリルといえばドラゴンにさえ匹敵する狼だったもので」
「その認識で合ってます。なお、セレスティーダでは聖獣になります」
「……聖獣?」
戸惑う俺に、女神様は続ける。
「ええ。セレスティーダでフェンリルは聖獣、つまり神の眷属として存在しているのです。過去に従魔としていた人族もいるので問題ないかと」
「いやいやいや、問題ありますよ! そんな目立つ存在を従魔にしていたら、確実に国とか貴族とかに目をつけられます!」
俺が必死に抗議すると、女神様は平然と言う。
「大丈夫です。神の眷属と言ったでしょう? セレスティーダで神は、霧島さんの元の世界以上に畏れられているんです」
それから女神様は、セレスティーダで起きたという出来事を話した。
かつてフェンリルを使役したという人物は、俺が言ったように国に目をつけられ、その力を利用されそうになったという。
しかし、神の怒りに触れ、それに関わった王族と大臣が命を落とした。
以来、セレスティーダでは次のような言葉が広まった。
――聖獣と聖獣を従える者に手を出すことは、神への反逆と同義である。
女神様は一通り話し終え、笑みを浮かべる。
「この言葉は、私ではない神が地上の者達に向かって言ったものです。ともかく、もし霧島さんがフェンリルを連れていることでトラブルに巻き込まれそうになったら、あとで紹介する精霊を通して、私に連絡をください」
俺は頭を抱えて口を開く。
「……ちょっと、聞きたいことだらけなのですが。そもそも、セレスティーダには幾柱の神がいるのですか?」
「私が主神として存在し、あとは様々な属性ごとに一柱ずつ神がいます。私だけでセレスティーダを管理するのは大変ですからね。最初にも言いましたが、私が管理してるのはセレスティーダだけではないので」
「言ってましたね、いくつか管理してると。ともかくセレスティーダにはたくさん神がいて、決まった領分があるということですかね」
「そうですね。例えば教会には、聖、光、治癒の神が関わっています」
「ああ、何となくわかりました。火山だと、火と土の神が関わっていそうですし」
それから女神様は、精霊についての説明に移った。
「付くのはただの精霊ではなく、大精霊です。大精霊は、セレスティーダの地理、歴史、常識を教え、霧島さんを導くでしょう。もし霧島さんが逸脱した行為に及んだ場合は……大精霊から私へ連絡が来ます。なので、あまり暴れないでくださいね?」
「なるほど。大精霊はナビゲーターの役割なんですね。あと、暴れないでくださいとのことですが……もちろん、そのつもりはありません。ただし大切な人を守らなくてはいけない場合は、どうなるかわかりません……」
俺がそう口にすると、女神様はにっこりと微笑む。
「大切な人を守るためであれば、暴れてしまうのも仕方ありません。では、呼びますね」
それから女神様は正面をじっと見据え、声を発する。
「フェンリル、大精霊、ここに来なさい」
すると、女神様の目の前に魔法陣が現れ、強い光を発する。
数秒後、巨大な存在が姿を現した。
フェンリルは体長四メートルほどあり、威風堂々立っている。
その真っ白なフェンリルの頭上には、五十センチメートルほどの少女が座っていた。ピンク色の長い髪をはためかせ、ピンク色のドレスを着たその子は楽しそうに笑っている。
女神様が優しげに声をかける。
「よく来ましたね。さっそくですが、あなた達に仕事を与えます。こちらにいる霧島さんに従うように」
フェンリルが俺に視線を向ける。
それから首を傾げると、威厳ある声を響かせた。
『任務は受けるが……この者、弱くないか?』
脳に直接聞こえてくるようなその声に、女神様が応える。
「私のミスで、つい先ほどまで別の世界で生きていたのですが、セレスティーダに転生することになったのです。まだレベルは1ですが、強力なスキルを付与してあります」
フェンリルは俺をじっと見つめる。
しばらくして、納得したように告げる。
『確かに、とんでもないスキルを持っているな。わかった、その者に付き従おう。霧島さんと言ったか? 従魔契約のため、我に名をつけてもらえるか?』
突然名づけをお願いされて慌てた俺は、女神様に言う。
「フェンリルに名前をつける前に、俺の名前も変えて良いですか?」
「構いませんが、なぜです?」
不思議そうに首を傾げる女神様に、俺は理由を説明する。
「今のままの名前だと悪目立ちしそうなので、セレスティーダの人達が言いやすいものに変えようかと」
「わかりました。では、どのような名にされますか?」
「そうですね……」
俺は一瞬思案したものの、何かに導かれるようにその名を口にする。
「ミストランド。ノート・ミストランドでどうでしょうか?」
「良いと思いますよ! 確かに言いやすそうな気がしますね。ちなみに、どうしてその名にしたのですか?」
俺は一瞬ためらいつつ告げる。
「名字のほうは、霧島というのを英語にしたんです。霧がミストで、島がランドというふうに。ちなみに、英語は俺のいた国とは別の国の言葉です。名前のほうは音の響きだけを残して、それっぽくしました……」
話しながら気づいたが、俺に命名センスは皆無だな。
しかし、フェンリルと大精霊の名前はどうしようか……
フェンリルが不安そうに俺を見てくる。大精霊はそわそわしているフェンリルを見て、ケタケタ笑っていた。
女神様が俺を促す。
「では、霧島さん……いえ、ノート・ミストランドさんの名前はそれで大丈夫だとして、次はフェンリルの名前をお願いします」
俺は悩みつつフェンリルのほうを見て、そして口を開く。
「……ヴォルフ、っていうのはどうです?」
すかさず、女神様が聞いてくる。
「意味はありますか?」
俺は、そんなこと聞かないでくれと思いつつ答える。
「……ドイツ語で狼を意味していたような? あと、何となく言葉の響きがカッコいいかな? と思ったので……」
フェンリルが言う。
『安直だが、確かに響きは悪くないな』
俺はホッとして胸を撫で下ろした。
続けて女神様が言う。
「フェンリルの名は、ヴォルフで決まりましたね。では次に、大精霊の名前をお願いします」
「いや、一つ確認したいのですが……大精霊は何の属性なのですか?」
忙しなく急かしてくる女神様をいったん待たせて尋ねると、女神様の代わりに大精霊が直接答えてくれる。
『私は、特に属性を持ってないんです。あなたを補助する役割を担い、あらゆる魔法の知識を教えることになります。つまり、あなたが持つ属性すべて扱えるのです』
大精霊の声も、ヴォルフと同じように直接脳に響くような感じだった。
大精霊の返答に不安を覚えた俺は、女神様に尋ねる。
「……この大精霊、俺に従わせて連れていっても大丈夫なのですか? 何だか随分、位が高そうなのですが……」
「ええ、大丈夫です。少なくとも最初のうちは、あなたとヴォルフにしか見えないようにしますし」
そういう問題なのか? と思いつつも、俺は大精霊に向かって言う。
「精霊さんはそれで良いの?」
すると、大精霊は可愛らしく首を傾げる。
『良いのって? 地上に下りるのも久しぶりだから楽しみ♪』
「……まあ、本人が良いなら」
精霊の軽い反応に呆れていると、大精霊が急かす。
『それよりも、早く私にも名をつけて!』
俺は苦笑いしながら考え、そして告げた。
「……んー、マナはどう?」
『それの意味ってあるの?』
「一応あるよ。確かいろいろな説があったはずだけど、マナっていうのは、万物の素となる元素を意味してるんだ。語感としても、君には合ってると思った」
『悪くないわね。でも、何で元素なの?』
「さっき確認したとき、属性がないって言ってたでしょ? またその一方で、すべてを扱えるとも。だから、まさしく元素のようだと思ったんだ」
『わかった! 私の名はマナです!』
マナがそう宣言した瞬間――フェンリルとマナに紋様が浮かび上がった。
これで従魔契約は完了したらしい。
女神様が笑みを浮かべて言う。
「すべて決まりましたね。それでは霧島さん……いえ、ノート・ミストランドさんですね。あなたのこれからが、幸福でありますように……」
女神様は少し名残惜しそうだった。
俺は女神様に向かって頭を下げる。
「いろいろ便宜を図ってくださり、ありがとうございます」
すると女神様は首を横に振って言う。
「こちらもご迷惑をおかけしました。それでは、先ほどお伝えした場所に送りますね。ヴォルフ、マナ、ノートさんを守ってくださいね」
女神様に声をかけられたヴォルフとマナが返事をする。
『承知した』
『わかってます。何かあれば連絡します』
直後、俺、ヴォルフ、マナを囲むように魔法陣が光り始める。
そうしてその光が俺達を覆うと、ほんの数秒だけ浮遊感があった。
しばらくして視界が戻る。
どうやら林の中で立っているようだ。
四十路のおっさんである俺は、ついに異世界セレスティーダに来てしまったらしい。
4 こぼれ話
光が収束していくのを確認しつつ、セレスティナは一人呟く。
「行かれましたか。何とか話をごまかせましたかね。とはいえ、空間の歪みを直そうとしたのは事実ですし、魔力の暴走も間違いないのですが……」
独り言であるにもかかわらず、セレスティナは声をひそめる。
「……実は、他の歪みに意識がいってたから魔力制御が甘くなっていた、とは言えませんよね。かなり優遇したスキルを渡しましたが……ちょっとやりすぎましたかね?」
すると、彼女の後ろから声がかかる。
「優遇するのは仕方がないにしても、ミスの内容がまずすぎると思いますが?」
「っ! いつ来たの? びっくりさせないで!」
セレスティナに声をかけたのは、セレスティーダの神の一柱。生物や鉱物を管理する神、ガイストである。
ガイストは呆れたように言う。
「いつ来たも何も、あの子がスキルを選び始めた頃には、すでにいましたよ」
「……そこからですか」
そう言って額に手を当てるセレスティナに、ガイストは真面目な表情で尋ねる。
すると、女神様は笑みを見せた。
「……なるほど、そういうことなら大丈夫です」
それから女神様は、付けてくれるという機能を説明してくれた。
俺は知識の閲覧だけをお願いしたのだが、女神様は通販のほか、様々な便利な機能を加えてくれるらしい。
「さらには『壊れない』『所有者固定』『たとえ盗まれても自動的に持ち主に戻ってくる』という機能を付けます。また、一月ごとに日本のお金で二十万円まで購入できる特典も付けましょう。あっ、この特典は繰り越しできませんので、覚えておいてくださいね」
「助かりますが……そこまでしていただいて良いのでしょうか?」
「ええ。地球の情報を調べた結果、地球に存在する食材のいくつかが、セレスティーダにはないと判明したんです。レシピを閲覧できても、作れないのは可哀想ですからね。それで、地球の物を購入できるよう、おまけの救済措置を用意したというわけです」
「ちなみに、どんな材料がないのですか?」
興味本意で聞いてみると、女神様は答える。
「あなたの国のかれー? に使われている香辛料と、デザートに使われてる甘味料などがないようです。なお、みそ? しょーゆ? の材料は名前こそ違いますが、セレスティーダにもあります。そのうち【錬金】で作れるようになるはずなのでご安心ください」
「ありがとうございます」
俺が頭を下げると、女神様が首を横に振る。
「良いのです。元々、私のミスでこのようなことになっているのですから」
そして女神様は、最後の確認をしてくる。
「他に欲しいスキルはないですか? あと一枠ありますが」
しかし、俺の返事は決まっていた。
「はい、希望はすべてお伝えしました」
俺としては、ここまで優遇してくれるのであれば、これ以上は望みようがなかった。
女神様が念押ししてくる。
「本当に、ありませんか?」
「今は何も思いつかないです」
「では、保留しておいて、今後の話をしましょうか?」
ともかくこれですべてのスキルが決まった。あとは、俺がどういった所に転移させられるのか確認するだけかな?
俺はふと心配になって尋ねる。
「いきなり戦場のど真ん中とか、魔物の巣の中心とかに飛ばされるのは勘弁してほしいんですが……」
女神様が慌てて返答する。
「そんな所に送りませんよ」
それから、女神様は俺の転移先を提案した。
「冒険者になったばかりの子達でも、気軽に採取に行けるような林があります。そこから始めてみるのはどうでしょうか?」
俺は頷いて了承を示す。
転移場所はそこで決まったらしい。
さらに女神様が言う。
「あと服装なのですが、そのままだといらぬ注目を浴びることになると思うので、一般的な人族の服装に着替えてもらいますね」
これに関しても問題ないので、俺は頷く。
「霧島さんから気になることはありませんか?」
女神様にそう問われ、俺はさっそく尋ねる。
「俺の能力や年齢はどうなりますか?」
すると、女神様はハッとした表情になる。
「ああ、そうですね! まず年齢ですが、今の霧島さんはちょっと老いすぎなので、少し若返っていただきます」
「ええ! 若返るのですか?」
俺が驚くと、女神様はあっさりと言う。
「そうですね。年齢自体は四十二歳のままですが、身体的には十歳くらい若返っていただきます。続いて能力のほうですが……比較しやすいように、あなたと人族の平均的なステータスを並べて見ていただきましょう」
女神様が準備を始める。
五分ほど待っていると、目の前に半透明のステータス画面が表示された。
名 前: 霧島憲人
種 族: 人族
年 齢: 42
職 業: 未設定
レベル: 1
H P: 185 50~60
M P: 1600 20~40
体 力: 163 40~50
力 : 150 30~50
魔 力: 1300 20~40
敏 捷: 171 40~60
器 用: 149 30~40
知 力: 156 20~30
攻 撃: 150(+10) 30~50
守 備: 163(+11) 40~50
それぞれの数値の下に載っているのが、人族の平均的な数値らしい。
各数値は通常の三倍くらい高いようだな。MPや魔力や知力が飛び抜けて高いので、後衛職寄りと見て良さそうだ。
さらにステータス情報を見ていく。
装 備: ナイフ、短杖、布の服、革靴、腰巻き
スキル: 【異世界言語(全)】【アイテムボックス(容量無制限&時間停止)】
【鑑定(極)】【生産(極)】【錬金(極)】
【全属性魔法(極・詠唱破棄)】
【調理(極)】【成長率五倍】【タブレット】【交渉】【算術】
【読み書き】
魔 法: 火、水、風、土、氷、雷、光、聖、闇、無、治癒、精霊、従魔術、
時空間、付与
装備は今は持っていないが、転移後にもらえるのかな。
スキル名の下についている(極)とか(全)とかは、そのスキルのレベルを表しているが……とにかく俺のスキルはすごいらしい。
なお、平均的なスキル保持数は二から四個とのこと。俺は、女神様からもらった九つのスキルのほかに、三つのスキルを持っていた。
リクエストしたわけじゃないが、俺は魔法を使う際に詠唱が必要ないみたいだ。
俺はステータス画面を見つつ、圧倒されてしまうのだった。
3 従魔に会う
ステータスの確認を終えたところで、女神様が言う。
「さて、霧島さんにあと話しておくことは……そうそう、従魔と精霊をそれぞれ一体ずつ付けさせていただきます。従魔はフェンリルで、いかなるときも霧島さんを守ってくれる、守護獣になります」
「フェンリルって!」
驚きのあまりに叫んでしまう俺。
「どうしましたか?」
「いや、俺がよく読んでいた本では、フェンリルといえばドラゴンにさえ匹敵する狼だったもので」
「その認識で合ってます。なお、セレスティーダでは聖獣になります」
「……聖獣?」
戸惑う俺に、女神様は続ける。
「ええ。セレスティーダでフェンリルは聖獣、つまり神の眷属として存在しているのです。過去に従魔としていた人族もいるので問題ないかと」
「いやいやいや、問題ありますよ! そんな目立つ存在を従魔にしていたら、確実に国とか貴族とかに目をつけられます!」
俺が必死に抗議すると、女神様は平然と言う。
「大丈夫です。神の眷属と言ったでしょう? セレスティーダで神は、霧島さんの元の世界以上に畏れられているんです」
それから女神様は、セレスティーダで起きたという出来事を話した。
かつてフェンリルを使役したという人物は、俺が言ったように国に目をつけられ、その力を利用されそうになったという。
しかし、神の怒りに触れ、それに関わった王族と大臣が命を落とした。
以来、セレスティーダでは次のような言葉が広まった。
――聖獣と聖獣を従える者に手を出すことは、神への反逆と同義である。
女神様は一通り話し終え、笑みを浮かべる。
「この言葉は、私ではない神が地上の者達に向かって言ったものです。ともかく、もし霧島さんがフェンリルを連れていることでトラブルに巻き込まれそうになったら、あとで紹介する精霊を通して、私に連絡をください」
俺は頭を抱えて口を開く。
「……ちょっと、聞きたいことだらけなのですが。そもそも、セレスティーダには幾柱の神がいるのですか?」
「私が主神として存在し、あとは様々な属性ごとに一柱ずつ神がいます。私だけでセレスティーダを管理するのは大変ですからね。最初にも言いましたが、私が管理してるのはセレスティーダだけではないので」
「言ってましたね、いくつか管理してると。ともかくセレスティーダにはたくさん神がいて、決まった領分があるということですかね」
「そうですね。例えば教会には、聖、光、治癒の神が関わっています」
「ああ、何となくわかりました。火山だと、火と土の神が関わっていそうですし」
それから女神様は、精霊についての説明に移った。
「付くのはただの精霊ではなく、大精霊です。大精霊は、セレスティーダの地理、歴史、常識を教え、霧島さんを導くでしょう。もし霧島さんが逸脱した行為に及んだ場合は……大精霊から私へ連絡が来ます。なので、あまり暴れないでくださいね?」
「なるほど。大精霊はナビゲーターの役割なんですね。あと、暴れないでくださいとのことですが……もちろん、そのつもりはありません。ただし大切な人を守らなくてはいけない場合は、どうなるかわかりません……」
俺がそう口にすると、女神様はにっこりと微笑む。
「大切な人を守るためであれば、暴れてしまうのも仕方ありません。では、呼びますね」
それから女神様は正面をじっと見据え、声を発する。
「フェンリル、大精霊、ここに来なさい」
すると、女神様の目の前に魔法陣が現れ、強い光を発する。
数秒後、巨大な存在が姿を現した。
フェンリルは体長四メートルほどあり、威風堂々立っている。
その真っ白なフェンリルの頭上には、五十センチメートルほどの少女が座っていた。ピンク色の長い髪をはためかせ、ピンク色のドレスを着たその子は楽しそうに笑っている。
女神様が優しげに声をかける。
「よく来ましたね。さっそくですが、あなた達に仕事を与えます。こちらにいる霧島さんに従うように」
フェンリルが俺に視線を向ける。
それから首を傾げると、威厳ある声を響かせた。
『任務は受けるが……この者、弱くないか?』
脳に直接聞こえてくるようなその声に、女神様が応える。
「私のミスで、つい先ほどまで別の世界で生きていたのですが、セレスティーダに転生することになったのです。まだレベルは1ですが、強力なスキルを付与してあります」
フェンリルは俺をじっと見つめる。
しばらくして、納得したように告げる。
『確かに、とんでもないスキルを持っているな。わかった、その者に付き従おう。霧島さんと言ったか? 従魔契約のため、我に名をつけてもらえるか?』
突然名づけをお願いされて慌てた俺は、女神様に言う。
「フェンリルに名前をつける前に、俺の名前も変えて良いですか?」
「構いませんが、なぜです?」
不思議そうに首を傾げる女神様に、俺は理由を説明する。
「今のままの名前だと悪目立ちしそうなので、セレスティーダの人達が言いやすいものに変えようかと」
「わかりました。では、どのような名にされますか?」
「そうですね……」
俺は一瞬思案したものの、何かに導かれるようにその名を口にする。
「ミストランド。ノート・ミストランドでどうでしょうか?」
「良いと思いますよ! 確かに言いやすそうな気がしますね。ちなみに、どうしてその名にしたのですか?」
俺は一瞬ためらいつつ告げる。
「名字のほうは、霧島というのを英語にしたんです。霧がミストで、島がランドというふうに。ちなみに、英語は俺のいた国とは別の国の言葉です。名前のほうは音の響きだけを残して、それっぽくしました……」
話しながら気づいたが、俺に命名センスは皆無だな。
しかし、フェンリルと大精霊の名前はどうしようか……
フェンリルが不安そうに俺を見てくる。大精霊はそわそわしているフェンリルを見て、ケタケタ笑っていた。
女神様が俺を促す。
「では、霧島さん……いえ、ノート・ミストランドさんの名前はそれで大丈夫だとして、次はフェンリルの名前をお願いします」
俺は悩みつつフェンリルのほうを見て、そして口を開く。
「……ヴォルフ、っていうのはどうです?」
すかさず、女神様が聞いてくる。
「意味はありますか?」
俺は、そんなこと聞かないでくれと思いつつ答える。
「……ドイツ語で狼を意味していたような? あと、何となく言葉の響きがカッコいいかな? と思ったので……」
フェンリルが言う。
『安直だが、確かに響きは悪くないな』
俺はホッとして胸を撫で下ろした。
続けて女神様が言う。
「フェンリルの名は、ヴォルフで決まりましたね。では次に、大精霊の名前をお願いします」
「いや、一つ確認したいのですが……大精霊は何の属性なのですか?」
忙しなく急かしてくる女神様をいったん待たせて尋ねると、女神様の代わりに大精霊が直接答えてくれる。
『私は、特に属性を持ってないんです。あなたを補助する役割を担い、あらゆる魔法の知識を教えることになります。つまり、あなたが持つ属性すべて扱えるのです』
大精霊の声も、ヴォルフと同じように直接脳に響くような感じだった。
大精霊の返答に不安を覚えた俺は、女神様に尋ねる。
「……この大精霊、俺に従わせて連れていっても大丈夫なのですか? 何だか随分、位が高そうなのですが……」
「ええ、大丈夫です。少なくとも最初のうちは、あなたとヴォルフにしか見えないようにしますし」
そういう問題なのか? と思いつつも、俺は大精霊に向かって言う。
「精霊さんはそれで良いの?」
すると、大精霊は可愛らしく首を傾げる。
『良いのって? 地上に下りるのも久しぶりだから楽しみ♪』
「……まあ、本人が良いなら」
精霊の軽い反応に呆れていると、大精霊が急かす。
『それよりも、早く私にも名をつけて!』
俺は苦笑いしながら考え、そして告げた。
「……んー、マナはどう?」
『それの意味ってあるの?』
「一応あるよ。確かいろいろな説があったはずだけど、マナっていうのは、万物の素となる元素を意味してるんだ。語感としても、君には合ってると思った」
『悪くないわね。でも、何で元素なの?』
「さっき確認したとき、属性がないって言ってたでしょ? またその一方で、すべてを扱えるとも。だから、まさしく元素のようだと思ったんだ」
『わかった! 私の名はマナです!』
マナがそう宣言した瞬間――フェンリルとマナに紋様が浮かび上がった。
これで従魔契約は完了したらしい。
女神様が笑みを浮かべて言う。
「すべて決まりましたね。それでは霧島さん……いえ、ノート・ミストランドさんですね。あなたのこれからが、幸福でありますように……」
女神様は少し名残惜しそうだった。
俺は女神様に向かって頭を下げる。
「いろいろ便宜を図ってくださり、ありがとうございます」
すると女神様は首を横に振って言う。
「こちらもご迷惑をおかけしました。それでは、先ほどお伝えした場所に送りますね。ヴォルフ、マナ、ノートさんを守ってくださいね」
女神様に声をかけられたヴォルフとマナが返事をする。
『承知した』
『わかってます。何かあれば連絡します』
直後、俺、ヴォルフ、マナを囲むように魔法陣が光り始める。
そうしてその光が俺達を覆うと、ほんの数秒だけ浮遊感があった。
しばらくして視界が戻る。
どうやら林の中で立っているようだ。
四十路のおっさんである俺は、ついに異世界セレスティーダに来てしまったらしい。
4 こぼれ話
光が収束していくのを確認しつつ、セレスティナは一人呟く。
「行かれましたか。何とか話をごまかせましたかね。とはいえ、空間の歪みを直そうとしたのは事実ですし、魔力の暴走も間違いないのですが……」
独り言であるにもかかわらず、セレスティナは声をひそめる。
「……実は、他の歪みに意識がいってたから魔力制御が甘くなっていた、とは言えませんよね。かなり優遇したスキルを渡しましたが……ちょっとやりすぎましたかね?」
すると、彼女の後ろから声がかかる。
「優遇するのは仕方がないにしても、ミスの内容がまずすぎると思いますが?」
「っ! いつ来たの? びっくりさせないで!」
セレスティナに声をかけたのは、セレスティーダの神の一柱。生物や鉱物を管理する神、ガイストである。
ガイストは呆れたように言う。
「いつ来たも何も、あの子がスキルを選び始めた頃には、すでにいましたよ」
「……そこからですか」
そう言って額に手を当てるセレスティナに、ガイストは真面目な表情で尋ねる。
感想 1,114
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弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
【老化返却】聖女の若さは俺の寿命だった〜回復魔法の代償を肩代わりしていた俺を追放した報いだ。回復のたびに毛が抜け、骨がスカスカになるが良い〜
「寿命を削って回復してやってたのに……感謝すらしないんだな」
聖女パーティの荷物持ち兼回復術師だった俺は、ある日突然パーティを追放された。
理由は「回復魔法のコストが寿命で、もうすぐ死ぬ無能はいらない」という勝手な思い込み。
だが、彼らは知らなかった。
俺の正体が、この世界の生命を司る世界樹の根源そのものだったことを。
俺の寿命は無限であり、俺がパーティにいたからこそ、彼らは「若さ」と「健康」を維持できていたのだ。
「俺がいなくなったら、誰が君たちの老化を止めるの?」
俺がいなくなった途端、聖女たちの身体に異変が起きる。
回復魔法を唱えるたびに、自慢の金髪はバサバサと抜け落ち、肌は土色に。
若さに溺れていた彼女たちは、骨がスカスカになり、杖なしでは歩けない老婆のような姿へと変わり果てていく。
一方、解放された俺は隣国の美少女皇女に拾われ、世界樹の力で枯れた大地を森に変える「現人神」として崇められていた。
「今さら戻ってきて? ……悪いけど、そのハゲ散らかした老婆、誰だっけ?」
すべてを失ってから「俺」の価値に気づいても、もう遅い。
これは、恩を仇で返した連中が、自らの美容と健康を代償に破滅していく物語。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
コミカライズ企画進行中です!!
3巻発売です!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&3巻出版!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、コミカライズ決定いたしました!現在企画進行中!!そしてオリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
12日には、楽天koboにおいてファンタジー5位となりました!皆様のおかげです!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(3巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
夏にはいよいよコミカライズ連載開始予定です!乞うご期待!!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
オリコンランキングライトノベル 週間BOOKランキング 18位(2025年9月29日付)
没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。
彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。
優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。
それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。
その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。
しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。
※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。
詳細は近況ボードをご覧ください。
スキルを奪われてお詫びチートをもらったので余生を楽しく……過ごさせてくれ
異世界に召喚されたその日、巻き込まれた青年に俺が得るはずだったスキルを奪われた。
お詫びとしてチートスキルを授かった俺は、第二の人生くらい好きに生きようと旅に出る。
行き着いた先は、寂れた町の場末の酒場だ。
なぜか客は男ばかりだが、日雇い冒険者や恐妻家の肉屋たちとの気楽な毎日は悪くない。
……ただ一人、どう見ても貴族のような美青年がこの地味な酒場へ通ってくる理由だけは、さっぱりわからない。
「お前らツケはやめろ」
そんな穏やかな日々を送っていたはずなのに、ある日、酒場へ厄介な依頼が舞い込んできた――。
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不定期更新です。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!