後宮の闇妃~人間に捨てられ、魔獣の愛し子に。もふもふ魔獣を守るため、後宮で悪妃の仮面をかぶります~

賢帝と悪妃の出会いは戦場で始まる。最悪にして最強な両片思いの始まり─。
「魔獣に愛されし闇の姫よ、我が妻となれ」
戦乱の真っ最中、青国の若き皇帝は魔獣の愛し子である闇の姫に求婚した。
それは婚姻による和睦の申し出だった。
契約により闇の姫は『闇妃』の名で青国の後宮で暮らすこととなり、闇妃は悪妃として憎まれるようになっていく。
嫌われるとわかっていても、闇妃が悪妃の仮面をかぶるのは、もふもふな魔獣たちを守るためだった。しかも闇妃は魔獣に拾われた人間の子で、良くも悪くも純真。そのまことの心は……

「皇帝陛下があんなに美形だなんて、わたし聞いてないっ!見つめられるだけで胸がきゅーんと……。ああっ、陛下が尊すぎる……」
賢帝と評判だが、冷酷仮面と呼ばれし皇帝も好きな女性の前では……。
「闇の姫があんなにも美しいとは……。美しい、ああ、うつくしい。美しい、うつくしい……(以下略)」

人々と魔獣は知らない。 戦乱の真っ最中に、皇帝と闇の姫は互いに一目惚れしてしまったことを。
魔獣に愛される姫となったばかりに、残忍で無慈悲を装いながら、実は誰より純真無垢な闇妃と、皇帝であり続けるために無表情な冷酷仮面となってしまった皇帝。
両思いであることを気づかない二人は、今日も後宮でそれぞれの仮面をかぶり続けるのだった。 中華後宮むずきゅんファンタジー。

※あくまで中華風ファンタジーですので、史実とは違います。魔獣も資料を参考に創作したものです。また現代風な言葉も使って読みやすくしております。気軽に楽しんでいただくためですので、ご理解いただけますと幸いです。

※表紙はフリーイラスト素材を使わせていただきました。
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