ハロルド王子の化けの皮
ナディア伯爵令嬢は社交界デビューの日、ナタリー王国の王子ハロルドに、突然プロポーズされた。
一目惚れしたのだと口説かれ、そのまま2人はめでたく婚約することに。
もちろん両親は大喜び。
引っ込み思案のナディアは気後れしていたものの、誰もが憧れるイケメン王子との婚約に、やはり胸をときめかせた。
ところが、ハロルドがナディアに優しくしてくれたのは、この日だけだった。
実は、一目惚れしたというのは、まるっきりの嘘。
両親に、早く結婚相手を見つけろとうるさく言われたハロルドが、大人しそうな女なら誰でも良いと、適当に選んだ相手こそが、ナディアだったのである。
厳しいお妃教育が始まった上、彼を狙っていた女性達にはイジメられ、しかも当のハロルドは姿も見せない。
この状況にナディアの苛々は募るばかり。
とうとう我慢の限界を迎えた彼女は、皆の注目を浴びながら、婚約破棄を宣言してやったのだった。
ところがハロルドは、素直に婚約破棄を受け入れるどころか
「心から愛しているのだから、そんなこと言わないでくれ」
と泣きついてきた。
もちろんこれも、彼の策略である。
そして、ナディアにだけ見えるように、こっそり舌を出して見せてきたものだから、彼女は怒り心頭!
何がなんでも婚約破棄してやると心に誓ったのだった……!
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もちろん両親は大喜び。
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ところが、ハロルドがナディアに優しくしてくれたのは、この日だけだった。
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と泣きついてきた。
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