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おかえりなさい①
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見るとそれは、ずっと俺が待ちわびていた千尋さんからのLIMEだった。
いつもは何かあれば電話を掛けてくる癖に、それだけ俺とはまだ話し辛いという事だろうか?
メッセージを確認すると、特に何か詳細な内容が書かれているでもなく、ただ家に帰れるタイミングを教えて欲しいというだけのモノだった。
内心かなりビクビクもんだったからそれにちょっと拍子抜けしたものの、直接じゃないと伝えられる内容ではないという事なのかも知れない。
死刑執行までの猶予期間を延ばされただけのような気もするが、それでもようやく連絡が来て、彼女にもうすぐ逢えるのだと思うと単純に嬉しかった。
『今日の夜は、いつもより早く帰れると思う。
ゆっくり、話そう』
幸い今夜はそこまで遅くはならない予定だったから、すぐに返信を送った。
既読は付いたものの、返信が中々戻って来ず、また不安な気持ちが増していく。
だけどようやく再び届いた返信を見て、思わず噴き出した。
『領海です、待ってます』
領海です、って......これ絶対に、誤字だよな?
そう言えば彼女は、スマホを単なる電話機としてしか活用していなかった筈だ。
だから文字を打つのに時間が掛かり、返信が遅くなったのか。
そして、これ......きっと『了解』って、打ちたかったんだろうな。
真剣な表情で、俺への返信を必死に打つ千尋さんの様子を思い浮かべ、自然と頬の筋肉が緩んだ。
あぁ、もう......マジで可愛過ぎやしないか?
やっぱ、めっちゃ好き!
いつもは何かあれば電話を掛けてくる癖に、それだけ俺とはまだ話し辛いという事だろうか?
メッセージを確認すると、特に何か詳細な内容が書かれているでもなく、ただ家に帰れるタイミングを教えて欲しいというだけのモノだった。
内心かなりビクビクもんだったからそれにちょっと拍子抜けしたものの、直接じゃないと伝えられる内容ではないという事なのかも知れない。
死刑執行までの猶予期間を延ばされただけのような気もするが、それでもようやく連絡が来て、彼女にもうすぐ逢えるのだと思うと単純に嬉しかった。
『今日の夜は、いつもより早く帰れると思う。
ゆっくり、話そう』
幸い今夜はそこまで遅くはならない予定だったから、すぐに返信を送った。
既読は付いたものの、返信が中々戻って来ず、また不安な気持ちが増していく。
だけどようやく再び届いた返信を見て、思わず噴き出した。
『領海です、待ってます』
領海です、って......これ絶対に、誤字だよな?
そう言えば彼女は、スマホを単なる電話機としてしか活用していなかった筈だ。
だから文字を打つのに時間が掛かり、返信が遅くなったのか。
そして、これ......きっと『了解』って、打ちたかったんだろうな。
真剣な表情で、俺への返信を必死に打つ千尋さんの様子を思い浮かべ、自然と頬の筋肉が緩んだ。
あぁ、もう......マジで可愛過ぎやしないか?
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