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阿保の面をしかとみた
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「ゴホン、えーと、スピカお嬢様、お身体は大丈夫なのですか?元気になり喜ばしいことです‥ぐすっ‥」
「……ジャック……何故壁に話しかけてるのよ。現実逃避やめてくれる?私は貴方を助けにきてあげたのに」
昔、体が元気だった時、少し(遊んだ)だけなのに。まったく相変わらず泣き虫ね!私は深いため息を出して呟く。
「……これでアリア姉様の専属執事だなんて、いまだに信じらないわね」
「コホン、私も今目の前にスピカお嬢様がいるのが信じられーーちょ、睨まないでください!すいませんでした!」
ジャック、ここから出したら、とりあえずうさぎ跳び100回はさせようと私は決めたわよ。
そう私達が話をしていると、女性と男性の声が聞こえてこちらへと向かっているようだった。今は誰かに私の姿を見られるのはまずいわね。
私はさらにお金を見張だった看守に渡して脅した。
「ふふ、私がここにいる事を他の者に教えたら、お前の一族全員消すわよ」
「ヒッ!は、はい…」
近くにあった椅子にある古ぼけたマントを手に取り、柱の影へと身を潜めていると、ピンク色の女性が現れた。
いや、その女性だけではなかった。
緑色の髪の青年、義弟のリゲル•ウィンチェスターとこの国の次期国王と言われる王太子のマルクス•アウレリウスだった。
ふぅん、あのマルクス王子ねえ。
昔お姉様の婚約者だと紹介をされた事があるのを思い出した。
婚約が決まる前、王宮のパーティーで小さい頃の私はマルクス王子と会った事がある。
穏やかで優しい印象でちょっとカッコいいなあと思っていた事があったわ。
今は‥‥幼い頃とはだいぶ違うみたいね。
ま、ノアの方が全然カッコイイ!!
それよりもジャックになんの用があってきたかわからないけど‥‥真ん中にいる髪がピンク色の令嬢が気になる。マルクス王子とリゲル両方の腕を我が物顔で、絡めてるんだもの。
貴族云々前に、アレってどういう事かしら。前世でもあんな男女べったり腕組みなんて幼稚園児くらいじゃない?
私がよくわからないなあと聞き耳を立ててると、ピンク令嬢(と私は呼ぼう)は涙を流しながら甘い声を出す。
「ジャックさん‥‥!本当の事を話してちょうだい?」
「‥‥は?なにをです?私は貴女に何も話す事などないです」
「私知ってるんです!本当はあの死んだ女が嫌だったのよね?私に嫌がらせをしてたのもあの悪女の命令でーー」
「違います。何を勘違いしているか分かりませんが‥」
「私ね、聞いた事があるの。ジャックさんは小さい頃拾われたあげく、嫌がらせをされたり、命令ばかりされて、嫌気をさしてた。そうでしょう!?ほら、確かカエルの卵を貴方に無理やり食べさせようとしたり、高い木の上を登らせて飛びなさいとか無茶な事を言われて‥心に傷を負って‥‥かわいそうなジャックさんっ‥‥ぐすん」
ん???
私とジャックは目が点だった。そんな話は私とアリア姉様、そしてジャックしか知らないはずの話しをスラスラと話してる。
え、怖っ。彼女はエスパーか何か??
私と同じくジャックも何故お前がそんな昔の事を知っているんだという顔をしているわね。
そんな中、ピンク令嬢を励ます阿保な義理の弟がジャックに唾を吐き捨てる。
「可愛いらしく優しいメディアの話を無視するなんて、ジャック!頭がおかしいんじゃないか!?」
いや、お前がな?
「ジャックさん‥‥とりあえず貴方は解放されるべきだわ。大丈夫、私が助けだすわ」
「あ、いえ結構です」
ずっと黙っていたマルクス王子はジャックをキッと睨んでから、ピンク令嬢の肩を優しく手をかけて話す。
「メディア、もういいだろう?コイツも結局はあの悪女の手下さ。君が僕の婚約者だと父上に認めてもらわなきゃならない事のほうが大事だろ、いこう。君は優し過ぎる。‥‥僕はせいせいしてるんだ。あの女が亡くなってね」
「マルクス!そんな事言っちゃダメよ‥!」
「メディア、マルクス王子の言う通り帰ろう。俺も義理の姉上が亡くなって、せいせいしてる。君を脅かす者はいないんだ」
「リゲル、貴方まで‥‥ぐすん。とりあえず‥‥あ、そうだ!明日二人とも買い物に付き合ってね!私以前行きたかったカフェがあるの!」
「「はいはい、姫様」」
「んもう!姫様じゃないわ!?」
そう意味のわからない和やかなムードが漂い、三人は出ていった‥‥。
私は三人がいなくなってからまたジャックの前にでると、私とジャックは無言で見つめ合う。
「‥‥‥ジャック」
「‥‥‥なんでしょうか」
「あれなに」
「‥‥‥」
私は深く深呼吸をする。危なくあの三人を殴りかかろうとしてしまった。
私の大事な愛しいアリア姉様を‥‥あんな風に言うアイツらが許せない。
「‥‥ジャック、貴方が私を嫌っていることはわかってる」
「嫌ってません、ただすこーし苦手ですが。あ、睨まないでください!ほら!そういうとこですよ!」
「‥私は‥‥お前が嫌いよ。いつもアリア姉様のそばにいられたお前がね。とりあえずここからでましょう。それと、義弟リゲル君は忘れてるみたいね。姉がもう一人いる事を。
さあ、わが家へ行きましょうか」
「‥‥悪い顔になってますよ、スピカお嬢様」
私は牢の鍵を開けてジャックを出してあげた。
ねえ、アリア姉様。
アリア姉様は一体私が知らない間にどんな風に過ごしてたの?
私はゆっくりと家へと足を運ぶ。
スピカの後ろに控えているジャックは青ざめた顔をしながら呟く。
「誰も殺しませんように」
「殺しはしないわよ!失礼ね」
「……ジャック……何故壁に話しかけてるのよ。現実逃避やめてくれる?私は貴方を助けにきてあげたのに」
昔、体が元気だった時、少し(遊んだ)だけなのに。まったく相変わらず泣き虫ね!私は深いため息を出して呟く。
「……これでアリア姉様の専属執事だなんて、いまだに信じらないわね」
「コホン、私も今目の前にスピカお嬢様がいるのが信じられーーちょ、睨まないでください!すいませんでした!」
ジャック、ここから出したら、とりあえずうさぎ跳び100回はさせようと私は決めたわよ。
そう私達が話をしていると、女性と男性の声が聞こえてこちらへと向かっているようだった。今は誰かに私の姿を見られるのはまずいわね。
私はさらにお金を見張だった看守に渡して脅した。
「ふふ、私がここにいる事を他の者に教えたら、お前の一族全員消すわよ」
「ヒッ!は、はい…」
近くにあった椅子にある古ぼけたマントを手に取り、柱の影へと身を潜めていると、ピンク色の女性が現れた。
いや、その女性だけではなかった。
緑色の髪の青年、義弟のリゲル•ウィンチェスターとこの国の次期国王と言われる王太子のマルクス•アウレリウスだった。
ふぅん、あのマルクス王子ねえ。
昔お姉様の婚約者だと紹介をされた事があるのを思い出した。
婚約が決まる前、王宮のパーティーで小さい頃の私はマルクス王子と会った事がある。
穏やかで優しい印象でちょっとカッコいいなあと思っていた事があったわ。
今は‥‥幼い頃とはだいぶ違うみたいね。
ま、ノアの方が全然カッコイイ!!
それよりもジャックになんの用があってきたかわからないけど‥‥真ん中にいる髪がピンク色の令嬢が気になる。マルクス王子とリゲル両方の腕を我が物顔で、絡めてるんだもの。
貴族云々前に、アレってどういう事かしら。前世でもあんな男女べったり腕組みなんて幼稚園児くらいじゃない?
私がよくわからないなあと聞き耳を立ててると、ピンク令嬢(と私は呼ぼう)は涙を流しながら甘い声を出す。
「ジャックさん‥‥!本当の事を話してちょうだい?」
「‥‥は?なにをです?私は貴女に何も話す事などないです」
「私知ってるんです!本当はあの死んだ女が嫌だったのよね?私に嫌がらせをしてたのもあの悪女の命令でーー」
「違います。何を勘違いしているか分かりませんが‥」
「私ね、聞いた事があるの。ジャックさんは小さい頃拾われたあげく、嫌がらせをされたり、命令ばかりされて、嫌気をさしてた。そうでしょう!?ほら、確かカエルの卵を貴方に無理やり食べさせようとしたり、高い木の上を登らせて飛びなさいとか無茶な事を言われて‥心に傷を負って‥‥かわいそうなジャックさんっ‥‥ぐすん」
ん???
私とジャックは目が点だった。そんな話は私とアリア姉様、そしてジャックしか知らないはずの話しをスラスラと話してる。
え、怖っ。彼女はエスパーか何か??
私と同じくジャックも何故お前がそんな昔の事を知っているんだという顔をしているわね。
そんな中、ピンク令嬢を励ます阿保な義理の弟がジャックに唾を吐き捨てる。
「可愛いらしく優しいメディアの話を無視するなんて、ジャック!頭がおかしいんじゃないか!?」
いや、お前がな?
「ジャックさん‥‥とりあえず貴方は解放されるべきだわ。大丈夫、私が助けだすわ」
「あ、いえ結構です」
ずっと黙っていたマルクス王子はジャックをキッと睨んでから、ピンク令嬢の肩を優しく手をかけて話す。
「メディア、もういいだろう?コイツも結局はあの悪女の手下さ。君が僕の婚約者だと父上に認めてもらわなきゃならない事のほうが大事だろ、いこう。君は優し過ぎる。‥‥僕はせいせいしてるんだ。あの女が亡くなってね」
「マルクス!そんな事言っちゃダメよ‥!」
「メディア、マルクス王子の言う通り帰ろう。俺も義理の姉上が亡くなって、せいせいしてる。君を脅かす者はいないんだ」
「リゲル、貴方まで‥‥ぐすん。とりあえず‥‥あ、そうだ!明日二人とも買い物に付き合ってね!私以前行きたかったカフェがあるの!」
「「はいはい、姫様」」
「んもう!姫様じゃないわ!?」
そう意味のわからない和やかなムードが漂い、三人は出ていった‥‥。
私は三人がいなくなってからまたジャックの前にでると、私とジャックは無言で見つめ合う。
「‥‥‥ジャック」
「‥‥‥なんでしょうか」
「あれなに」
「‥‥‥」
私は深く深呼吸をする。危なくあの三人を殴りかかろうとしてしまった。
私の大事な愛しいアリア姉様を‥‥あんな風に言うアイツらが許せない。
「‥‥ジャック、貴方が私を嫌っていることはわかってる」
「嫌ってません、ただすこーし苦手ですが。あ、睨まないでください!ほら!そういうとこですよ!」
「‥私は‥‥お前が嫌いよ。いつもアリア姉様のそばにいられたお前がね。とりあえずここからでましょう。それと、義弟リゲル君は忘れてるみたいね。姉がもう一人いる事を。
さあ、わが家へ行きましょうか」
「‥‥悪い顔になってますよ、スピカお嬢様」
私は牢の鍵を開けてジャックを出してあげた。
ねえ、アリア姉様。
アリア姉様は一体私が知らない間にどんな風に過ごしてたの?
私はゆっくりと家へと足を運ぶ。
スピカの後ろに控えているジャックは青ざめた顔をしながら呟く。
「誰も殺しませんように」
「殺しはしないわよ!失礼ね」
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