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しおりを挟む学園で一番仲の良い友達、
「リップ、ちょっと聞いていい?」
「どうしたの?」
「リップってケーニスと婚約して長いわよね?」
「そうね」
「それにケーニスってちょっと、ね?」
「頭は賢いけどおバカって事?」
「そこまではっきりとは言わないけど」
「良いのよ。それで?」
「どこが好きなの?」
「え?あのおバカな所かな」
「おバカな所?本当に?」
「後はそうね、私を大好きな所かな」
「確かにケーニスってリップ大好きって顔してるものね」
「それに一緒にいて楽しいのよ?飽きないし。それに私がどんなに怒っても嫌な顔をしないし、私の話も聞いてくれるわ。何よりケーニスの隣が私の居場所って思えるの」
「ドキドキしたりは?」
「最初の時はあったけど、今はドキドキよりも安心かな?自分を曝け出せて、ケーニスも私もお互いだけにしか見せない姿を見せれるしね」
「そうなのね」
「ライラ、どうしたの?」
「ほら、ロニーって運命の人探ししてるでしょ?私にも探せって言うから私も探してみたんだけど、ね…」
「違った?」
「そうなの。楽しくないし、隣に立つのはこの人じゃないって思ったし、憧れは憧れだったわ。それに鈍いって言われたわ」
「あぁ、確かにライラは鈍いかもね。近くに居すぎて気付かないのよ。それにロニーとは長い付き合いでしょ?」
「そうね。それこそお腹の中にいる頃からの付き合いよ」
「一度男性と思って見てみたら?」
「ロニーを?それはないわ。だって家族だもの」
「本当に家族なら他の女性に取られても良いのよね?」
「他の女性?それなら何度も見てるわ。ロニー、運命の人が出来ると私に紹介するもの」
「それを見て何も思わないの?」
「初めの頃は確かにちょっと嫌だったけど、今はベタベタしてる姿を見せられて私何してるんだろうとは思うけど」
「ロニーもバカね。この子には直球勝負でいかないと分からないのに」
「なに?」
「二人共バカだなって思っただけよ」
「私まで?」
「良い?ライラが自分を曝け出せるのは誰?隣に居て落ち着くのは?それが分かったら、今度は抱きしめてもらいなさい。それから貴女からキスをしなさい」
「私から?」
「自分から出来る相手なら貴女がその人を好きって証拠よ。先ずは考える事ね」
「分かったわ」
私達が話していたら、
「リップ~」
「ケーニス」
「迎えに来たよ、帰ろ?」
「そうね。ライラ明日ね」
「ええ、明日ね」
リップとケーニスが帰って行く姿を見送り、
あの二人はいつ見てもお似合いなのよね。ケーニスはリップに甘えているように見えるし、それに大好きって体全部で伝えているわ。リップもそんなケーニスを見守りながらも甘えている。
仲が良い恋人達は他にもいるけど、あの二人は結婚する姿が思い浮かぶのよね。
お互いしか見せない姿か…
私が自分自身を見せられる相手、
それはロニーよね。
隣に居て落ち着く相手、
それもロニーよね。
って言うより隣に居ないと落ち着かないわ。
でもそれは家族として育ってきたから…。弟が側に居るのと一緒よね。でも、弟が誰かと結婚しても「おめでとう」って心から言えるけど、
ロニーなら?
私はおめでとうって言えるのかな?
運命の人もどうせ数ヶ月でしょ?って思ってるから「頑張って」って言ってるようなものだし。
あれ?
私ってロニーの事好きなのかな?
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