光の果ての君へ~天使の落ちる罠

大天使ルシファーは、神の命により幼い王子を守護することになる。
だが、王子と最初に会った日以来、ルシファーの脳裏には、見たこともない“成長した王子”が繰り返し映像となって現れる。
触れられ、抱きしめられ、名を呼ばれる――あまりに生々しいその光景に、彼は次第に心を乱されていく。

五年の空白の時を経て、再び地上に降りたルシファー。
目の前に現れたのは、まさに映像で見た青年だった。

天使と人間との交わりは、神の掟に背くことであり禁忌である。
自分を受け入れないルシファーを、王子は鎖に繋ぎ監禁することを思いつく。

――それは美しい天使の堕天を意味した。
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