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はじめて7(性描写あり)
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そうして――くち……と濡れた音、ついで、敏感な、体の芯に触れられているような感覚に襲われて、アンリエッタは体をはねさせた。体に電撃が走ったようだった。
「アンリエッタ、ここは、女性が一番気持ちよくなれる場所なんだよ……」
アンリエッタの秘所、その上に少しだけ顔を出した花芯を、フェリクスは優しくなでた。先端を指先でくるくるとなぞられて、アンリエッタは体を震わせる。
「ぃ、ぁ、ああ、ああん!」
「ね、いやじゃなくて、気持ちいいって言って、アンリエッタ」
「あ、あん、あ、あ」
「アンリエッタ―――僕の、アンリ」
くちくちと、やわらかで、同時に、鋭く全身を貫くような快楽がアンリエッタを襲う。
アンリエッタはもはやどうしようもなくなってしまって、フェリクスの手に自分の手を添える。押しのけようとした手には、しかしほとんど力が入っていなくて、縋り付くようになってしまった。
笑ったフェリクスが「こら、手はここだろう?」と自分の首へとアンリエッタの手を導いて、だからアンリエッタは、もはや恥も外聞もなく叫んだ。
「きもちいい、きもちいい、から」
「そう、よかった……」
だから、もうやめて!と続くはずだった言葉は、フェリクスのキスに飲み込まれた。
吐息が飲み込まれ、歯列をなぞられる。上顎のざらざらした場所を舌の腹でなぞりあげられ、そこから下の根元を愛撫するようにくちゅりとこねられる。
飲み切れない、二人分の唾液がアンリエッタの口からあふれ、シーツに落ちる。
アンリエッタはじんじんとしびれる舌をうまく動かせなくて、舌足らずな声でふぇりくす、と彼の名前を呼ぶことしかできなかった。
「も、もう」
「気持ちいい?アンリエッタ」
必死でこくこくと頷くと、フェリクスは微笑んだ。満足したのか、やめてくれるのか、と思った期待は、フェリクス自身の言葉に裏切られた。
「じゃあ、もっと気持ちいいことをしてあげる」
フェリクスは、そう言って、アンリエッタの、蜜をこぼしてぱくぱくと開閉を繰り返す二枚の花弁へと視線を落とした。
その狭い隘路へ、フェリクスの指が差し込まれる。
「い、ぁあ……」
痛みはなかった。押し開かれるような圧迫感があるだけだ。ぬる付いた入り口は、フェリクスの指を締め付けて食んでいる。それが自分でもわかってしまって、アンリエッタは頬を朱に染めた。はずかしい。こんな恥ずかしいことがこの世に存在するなんて知らなかった。
「アンリエッタ、痛くないかい?」
「ふ、ぅ……ぁ、はぁ」
「よかった、痛みはないみたいだね」
アンリエッタの表情をじいっと見つめて、フェリクスは安心したように笑う。フェリクスの目はいまだ欲に濡れているのに、そのなかには確かないたわりがあって、混乱してしまう。
「ん、んぅ……」
「は、アンリエッタ……ん……」
混乱して縮こまる舌に絡みつかれる。あやすようなキスをされて、アンリエッタはその眦から涙をこぼした、フェリクスを好きだ、と思った。
それが、アルファのフェロモンのせいなのか、オメガとしてのさがなのかはわからないまま、アンリエッタは花芯をこねくられ、くちくちと隘路の入り口を暴かれて、腰をくねらせた。
「アンリエッタ、ここは、女性が一番気持ちよくなれる場所なんだよ……」
アンリエッタの秘所、その上に少しだけ顔を出した花芯を、フェリクスは優しくなでた。先端を指先でくるくるとなぞられて、アンリエッタは体を震わせる。
「ぃ、ぁ、ああ、ああん!」
「ね、いやじゃなくて、気持ちいいって言って、アンリエッタ」
「あ、あん、あ、あ」
「アンリエッタ―――僕の、アンリ」
くちくちと、やわらかで、同時に、鋭く全身を貫くような快楽がアンリエッタを襲う。
アンリエッタはもはやどうしようもなくなってしまって、フェリクスの手に自分の手を添える。押しのけようとした手には、しかしほとんど力が入っていなくて、縋り付くようになってしまった。
笑ったフェリクスが「こら、手はここだろう?」と自分の首へとアンリエッタの手を導いて、だからアンリエッタは、もはや恥も外聞もなく叫んだ。
「きもちいい、きもちいい、から」
「そう、よかった……」
だから、もうやめて!と続くはずだった言葉は、フェリクスのキスに飲み込まれた。
吐息が飲み込まれ、歯列をなぞられる。上顎のざらざらした場所を舌の腹でなぞりあげられ、そこから下の根元を愛撫するようにくちゅりとこねられる。
飲み切れない、二人分の唾液がアンリエッタの口からあふれ、シーツに落ちる。
アンリエッタはじんじんとしびれる舌をうまく動かせなくて、舌足らずな声でふぇりくす、と彼の名前を呼ぶことしかできなかった。
「も、もう」
「気持ちいい?アンリエッタ」
必死でこくこくと頷くと、フェリクスは微笑んだ。満足したのか、やめてくれるのか、と思った期待は、フェリクス自身の言葉に裏切られた。
「じゃあ、もっと気持ちいいことをしてあげる」
フェリクスは、そう言って、アンリエッタの、蜜をこぼしてぱくぱくと開閉を繰り返す二枚の花弁へと視線を落とした。
その狭い隘路へ、フェリクスの指が差し込まれる。
「い、ぁあ……」
痛みはなかった。押し開かれるような圧迫感があるだけだ。ぬる付いた入り口は、フェリクスの指を締め付けて食んでいる。それが自分でもわかってしまって、アンリエッタは頬を朱に染めた。はずかしい。こんな恥ずかしいことがこの世に存在するなんて知らなかった。
「アンリエッタ、痛くないかい?」
「ふ、ぅ……ぁ、はぁ」
「よかった、痛みはないみたいだね」
アンリエッタの表情をじいっと見つめて、フェリクスは安心したように笑う。フェリクスの目はいまだ欲に濡れているのに、そのなかには確かないたわりがあって、混乱してしまう。
「ん、んぅ……」
「は、アンリエッタ……ん……」
混乱して縮こまる舌に絡みつかれる。あやすようなキスをされて、アンリエッタはその眦から涙をこぼした、フェリクスを好きだ、と思った。
それが、アルファのフェロモンのせいなのか、オメガとしてのさがなのかはわからないまま、アンリエッタは花芯をこねくられ、くちくちと隘路の入り口を暴かれて、腰をくねらせた。
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