私のシンゾウ
冒頭より——
いつからだろうか。寝息がピタリと止まって、伸び縮みを繰り返す心臓の動きが徐に鈍化していく姿を想像するようになったのは。神や仏の存在に怯えるような誠実さはとうの昔に手放したものの、この邪な願いを阻んでいるのは、形而上なる存在に違いないと言う、曖昧模糊とした感覚があった。
血を分け合った人間同士というのは特に厄介である。スマートフォンに登録されている情報を消去すれば無かったことにできる他人とは違って、常に周囲に付き纏い、私がこの世に生まれてきた理由でもある為、簡単に袂を分かつことは出来ない。家の至る所で愚痴と嘆息を吐き散らし、湿り気を醸成する私の悩みは、介護の対象となった父の行動だ。
18時更新
いつからだろうか。寝息がピタリと止まって、伸び縮みを繰り返す心臓の動きが徐に鈍化していく姿を想像するようになったのは。神や仏の存在に怯えるような誠実さはとうの昔に手放したものの、この邪な願いを阻んでいるのは、形而上なる存在に違いないと言う、曖昧模糊とした感覚があった。
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旧題:意味が分かると怖い話