忘れじの華
絶望しかないので観覧注意よろしくお願いいたします。(全10話)
戦場から死体や残骸が流れてくる「忘却の川」。
その中州の泥濘に、白金色の髪の少年が倒れていた。
少年は過剰記憶能力の持ち主だった。
つい先ほどの惨劇も、数年前の記憶も、母親が敵兵に突き飛ばされた瞬間の骨の音までもが、鮮明に網膜と脳裏に焼き付き、決して忘れることができない。
普通の子供なら目を閉じて逃げられる恐怖からも、逃れられない。
そんな地獄の中で、少年の前に現れたのは白銀の甲冑を纏った騎士・ローランだった。
ローランは泥にまみれた少年を優しく抱き上げ、冷え切った体を温める。
鉄と死の臭いしかない世界に、まるで春の陽だまりのような体温と、対岸に咲くヘリオトロープの甘い花の香りをもたらした。
彼は少年に「もう大丈夫だ」と告げ、「シノア」という新しい名前を与える。
少年はローランの温もりに抗えなかった。
本当の名前(東岸の言葉で美しい紫の花を意味する名前)を告げることもできず、ただその腕の中で身を委ねる。
眼下では、自分の「本当の名前」と死んだ同胞たちが、冷たい川に流されていく——。
過剰記憶を持つ少年は、この瞬間を一生忘れない。
AI補助利用しております。
AIイラストの挿絵があります。
主人公が酷い目にしか遭いません。絶望BL。
BADエンドが苦手な方はお読みにならないようにお願いいたします。
カクヨム、Caitaなどにも載せています。
戦場から死体や残骸が流れてくる「忘却の川」。
その中州の泥濘に、白金色の髪の少年が倒れていた。
少年は過剰記憶能力の持ち主だった。
つい先ほどの惨劇も、数年前の記憶も、母親が敵兵に突き飛ばされた瞬間の骨の音までもが、鮮明に網膜と脳裏に焼き付き、決して忘れることができない。
普通の子供なら目を閉じて逃げられる恐怖からも、逃れられない。
そんな地獄の中で、少年の前に現れたのは白銀の甲冑を纏った騎士・ローランだった。
ローランは泥にまみれた少年を優しく抱き上げ、冷え切った体を温める。
鉄と死の臭いしかない世界に、まるで春の陽だまりのような体温と、対岸に咲くヘリオトロープの甘い花の香りをもたらした。
彼は少年に「もう大丈夫だ」と告げ、「シノア」という新しい名前を与える。
少年はローランの温もりに抗えなかった。
本当の名前(東岸の言葉で美しい紫の花を意味する名前)を告げることもできず、ただその腕の中で身を委ねる。
眼下では、自分の「本当の名前」と死んだ同胞たちが、冷たい川に流されていく——。
過剰記憶を持つ少年は、この瞬間を一生忘れない。
AI補助利用しております。
AIイラストの挿絵があります。
主人公が酷い目にしか遭いません。絶望BL。
BADエンドが苦手な方はお読みにならないようにお願いいたします。
カクヨム、Caitaなどにも載せています。
あなたにおすすめの小説
皇帝陛下の精子検査
弱冠25歳にして帝国全土の統一を果たした若き皇帝マクシミリアン。
しかし彼は政務に追われ、いまだ妃すら迎えられていなかった。
このままでは世継ぎが産まれるかどうかも分からない。
焦れた官僚たちに迫られ、マクシミリアンは世にも屈辱的な『検査』を受けさせられることに――!?
神父様に捧げるセレナーデ
「ところで、そろそろ厳重に閉じられたその足を開いてくれるか」
「足を開くのですか?」
「股開かないと始められないだろうが」
「そ、そうですね、その通りです」
「魔物狩りの報酬はお前自身、そうだろう?」
「…………」
■俺様最強旅人×健気美人♂神父■
ログインすると感想の投稿ができます。