伝九郎は留守にて候
その極意は凡技に宿り、凡技は極意へ至る一本の参道となる。
さらなる剣の道の高みを求め、江戸留学を希望した武次郎であったが、向かったのは国の外れにある豊かな自然に囲まれた農村だった。
思いがけぬ出会いのなかで、武次郎は己を知り、人と剣の道を知る。
※山本周五郎作『内蔵允留守』(およそ三十枚の短編)原案。
さらなる剣の道の高みを求め、江戸留学を希望した武次郎であったが、向かったのは国の外れにある豊かな自然に囲まれた農村だった。
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