落華祈雨
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天界で一番の堕落者は誰かと問えば、誰もが武神・李華《リファ》の名を挙げる。
かつては戦勝と栄光を司る大神として、地上に千を超える神殿を持っていた。
しかし人間たちの身勝手な祈りに嫌気が差し、百年間、神殿に引きこもって酒と惰眠に明け暮れていた。
そんな李華の怠慢に堪忍袋の緒を切らした天帝は、彼から神力と不死性を奪い、人間界へ堕とすことに。
李華が天上へ戻るために課された試練は、三つ。
一つ、神の力を使わず、百人の命を救うこと。
一つ、嘘偽りのない、心からの祈りを捧げられること。
一つ、天へ還る日、別れを心から悲しみ、涙を流す人間をつくること。
「造作もないことだ」そう高を括っていた李華だったが、神力を失った彼は、空を飛ぶことも、火を起こすことも、傷を治すこともできない。
そんな李華が下界で最初に出会ったのは、山奥の廃神殿で一人暮らす十八歳の少年、藍雨《ランユー》だった。
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