重量級武器 小説一覧

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『異世界で286キロの爆鎚を拾ったけど、軽いので問題ありません ~相棒のハンマーは質量そのものがバグっている~』

三十分前まで、神崎レンはただの高校生だった。 女神なし。説明なし。チートの案内なし。 気がつけば異世界《エルディア》の空から真っ逆さま。 そんなレンを助けたのは、大きな赤いリボンと巨大ハンマーを持つ少女・火神ミコトだった。 「ここ、どこだ?」 「分かんない!」 「お前も迷子かよ!」 頼れる案内人どころか、彼女もまた母親と故郷を探して旅する異世界の迷子だった。 所持金ほぼゼロ。 冒険者ランクF。 ギルドの床を壊して、初日から借金持ち。 そんなレンが武器屋の地下で発見したのは、十年間誰にも持ち上げられなかった総重量286キロの試作爆発推進重戦鎚――《六連爆鎚ヴァルカン・リボルバー》。 「持って帰れるならタダでいい」 その一言で握ってみたら――なぜか軽い。 レンの固有能力《ウェイト・キャンセラー》は、武器から自分が受ける重量と慣性負荷を打ち消す能力だった。 さらに判明した脚力は規格外のS×6。 パルクールとフリーランニングで街も森も戦場も駆け抜け、286キロの爆鎚を振り回す超高機動戦闘スタイルが完成してしまう。 一方、ミコトの《天墜鎚ミョル・ゼロ》はさらにおかしい。 重量480キロ、8.6トン――どころか、測定結果は《ERROR》。 軽く振って、当たる瞬間だけ超重量。 物理法則を利用するレンと、物理法則そのものを無視するミコト。 そんな二人が挑むのは、角ウサギ退治、貴族令嬢救出、謎の古代遺跡、そして異世界同士をつなぐ《境界門》。 レンは元の世界へ帰れるのか。 ミコトは行方不明の母親を見つけられるのか。 ――その前に今日の飯代を稼げるのか。 「レン! まとめて吹っ飛ばしていい!?」 「ダメだ! 修理費は誰が払うと思ってんだ!」 これは世界を救うより生活費を稼ぎたい高校生と、一人旅だった破壊系ハンマー少女が、いつの間にか最高に厄介な相棒になっていく物語。 後に二人はこう呼ばれる。 ――《絶対に同じ依頼へ出してはいけない二人》と。
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