和歌山小説一覧
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紀伊・和歌山のはしっこ、高野の麓。
登山口にひっそり佇む食堂「のまど」は、三姉妹が切り盛りするお店。
ひょんなことからのまどでバイトすることになった僕は山菜を摘んだり梅をとったり柿の葉寿司をつくったり……。
ところが時には色んな事情を抱えて、吸い込まれるように山へ分け入ろうとする人も。
「今から山登らはるのん?」
「猪とか熊とか出ちゃあるで」
「ご飯でけとるさかい、食べてけへん?」
うつし世に引き留める境界のお店、人呼んで「山守りめし屋」。
そんなのまどさん家と僕のお話。
文字数 8,855
最終更新日 2024.04.19
登録日 2024.04.12
日本最大の餅まき激戦地、和歌山。
年間を通じての異常なまでの餅まきの多さは専用のカレンダーを生み出すほどだった。
地元の餅まきへ出かけたワカタはその途中、泣いているエルフの皇女・キノヒカリエルと出会う。
彼女は大切な皇位継承の証である「竜の涙」を大量の餅に紛れさせてしまったのだった。
失えば世界の均衡をゆるがしかねない竜の涙を取り戻すべく、ワカタは共に餅まき会場へと急行する。
が、そこには普段は温厚ながら餅まきの際には修羅と化す和歌山人の群れが手ぐすね引いて待ち受けていた。
狩人(イェーガー)の巣窟で、はたして彼らは世界を救えるのか――。
カクヨムWeb小説短編賞2022「ご当地短編小説」キャンペーン落選作。
文字数 3,723
最終更新日 2023.08.13
登録日 2023.08.13
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