儒学者小説一覧

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「僧と共に先聖先師の前には立てぬ」  林鳳岡が少年の日に出会った儒者は、厳しい口調でそう言った。京から下ってきたばかりのその男の名は、山崎闇斎。初夏の日射しが地に落とす影にも似た、くっきりと鮮やかなその姿が、幕府に仕える林家の在り方を当たり前のものとしてきた少年の内に疑念を目覚めさせる。  創作歴史小説。舞台は江戸初期、明暦年間から始まります。時の将軍は四代目徳川家綱。祖父羅山、父鵞峰の跡を継ぎ、林家三代目として、後に幕府が命じる初めての大学頭となる林鳳岡の物語。 【主な登場人物】 林春勝  林羅山の息子。鵞峰と号する。羅山の跡を継ぎ、幕府の儒臣となる。 林春常  春勝の次男。後に信篤と名乗る。鳳岡と号する。 林春信  春勝の長男。梅洞と号する。春常より一歳年長。 林守勝  春勝の六歳年少の同母弟。読耕斎と号する。 山崎闇斎 京から江戸へ下ってきた儒者。春勝と同年生まれの儒者。後にその門流は崎門といわれた。 「小説家になろう」にも投稿済みです。
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小説 183,713 位 / 183,713件 歴史・時代 2,100 位 / 2,100件
文字数 43,153 最終更新日 2020.04.11 登録日 2020.04.05
「学ぼうとする者を追い払うのか!」  対面前の控えに使われる狭い間の奥に、三人の僧と、彼らに向かって拳を握り、仁王立ちしている若い僧の背が見えた。 「そんな寺なら、火を放って何もかも灰にしてやる。お前たちのお得意や、一切を無に還してやるぞ!」  居並ぶ年長の僧たちを前に、若い僧は言い放った。今にも喉笛に食いつかんとする、虎の咆哮のごとくであった。    ☆ 禅僧だった若い頃の山崎闇斎(絶蔵主)が土佐に渡り、儒学者となる決心をする物語。読んで頂ければ幸いです。 なろう及びpixiv小説にも掲載。 生誕から400年記念冊子をBOOTHにて公開中。冊子は有償、DL版は無償です。 https://fukahiro.booth.pm/items/1478695
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小説 183,713 位 / 183,713件 歴史・時代 2,100 位 / 2,100件
文字数 9,951 最終更新日 2020.03.29 登録日 2020.03.27
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