SF 現代ドラマ 小説一覧
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5件
1
「国立ラブホテル」
少子化対策が行き詰まり、恋愛と生殖が個人の自由から国力維持のための公務へと用途変更された日本。三十歳以上の独身者には容赦なく独身税が課され、婚姻世帯すらもウェアラブル端末で配偶者との距離を二十四時間監視される時代。月間の親密滞在時間が基準を下回れば、容赦なく仮面夫婦罰金が引き落とされる。そんなディストピア社会において、市民たちが罰則を回避し、補助金を毟り取るための聖域。それが国家直営の「国立ラブホテル」だった。市民課から人口増加推進課へと出向になった不運な役人・佐藤は、国立ホテルのフロント業務や、抜き打ちの親密査察に追われる日々を送る。ベッドサイドのバイオセンサーが行為の熱量と時間を測定し、規定スコアを超えれば「ナカヨシ・マイナポイント」が即時付与される狂った客室。数千円分のポイントのために、国家に寝室を覗かれ、行為を採点される市民たちを、佐藤は冷徹に、事務的に、淡々と管理していく。「避妊具の持ち込みは刑事罰」「愛の最低充足値不足による親密査察エラー」……。お役所言葉の冷徹さと、ポイント還元という現代的な軽薄さが織りなす、最高にグロテスクで最高に金の匂いがする近未来ディストピア・サスペンス、ここに竣工。
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文字数 1,720
最終更新日 2026.06.09
登録日 2026.06.09
2
「彫刻の港」
午前零時の港区入区管理局。ここでは、年収や総資産では測ることのできない冷徹な美学が支配していた。衣服という名の装備の着用は一切許されない。男たちは磨き上げた全裸の肉体。「彫刻」となり、持久力、色艶、そしてペンドゥラムのサイズに至るまで、区の条例に基づく非情な定数測定を課される。規定値にわずか九・八ミリ足りないだけで、エリート投資銀行家すらも品川の闇へと追放される残酷な世界。カエサル、アントニウス、ブルータス……納税額と肉体の等価交換によって階層が確定するこの港で、一級の彫刻として生きる男の前に、ブロンズ色の髪をした女が現れる。「石のくせにそんなに饒舌だと、中身が空洞なんじゃないかって疑っちゃうわ」一ミリの膨張すら許されないディストピアの中で、男たちが肉体を賭けて繰り広げる、身体の資産化(マネタイズ)ゲームが今、開幕する。
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文字数 4,724
最終更新日 2026.06.05
登録日 2026.06.01
3
「廃墟の住人」
安価なキーボードの打鍵音だけが響く部屋で、孤独な書き手(私)は今日も「毎日千文字」という無機質な記号を量産し続けている。それが創作の情熱ではなく、電子のプラットフォームを支配する「アルゴリズム」に飼い慣らされた結果の生存戦略に過ぎないことを知りながら。画面の向こうには、それぞれに異なる歪んだ生態系(巣)が存在していた。画一的な異世界のテンプレを貪る巣。独自のポイント制度と商業化の甘い汁に縛られた巣。新興の綺麗な檻の中で見えない権力の寵愛を奪い合う巣。そして、生々しい感情と承認欲求の泥濘にまみれた巣。
無数の書き手と読み手たちは、数字という名の餌を求めて競い合うが、そこに作品の真の価値を見出す者は誰もいない。消費されているのは文学ではなく、ただの時間潰しの記号である。文字数は五万、二十万と膨れ上がり、それはさながら、巨大な木造建築を内側から食い荒らす白蟻の増殖のようであった。読者も、他者の作品も、そして他ならぬ自分自身も、文学という大黒柱を腐らせていく白蟻の一匹に過ぎない。その冷酷な真実に直面しながらも、一度築いてしまった「虚無の巨塔」を捨てることもできず、主人公は今日も冷え切った席で再びタイピングを開始する。電子の廃墟に囚われた表現者の、自虐と諦念を描く前日譚。
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文字数 5,377
最終更新日 2026.06.04
登録日 2026.05.30
4
数分で読めるクスっと笑えるショートストーリー
一話完結型のクスっと笑えるような作品です。
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文字数 1,877
最終更新日 2023.11.24
登録日 2023.11.24
5
クローン病の弟を姉の便で治す日々。
弟の満がクローン病を患いこれから病院で入院し、大腸切除手術を行う状況に明日香は困惑し、気分が落ち込んでいた。
しかし、明日香の便でクローン病が治ると医者から言われた明日香は弟を大腸切除手術や人工肛門に増設手術を防ぐ為に自身の便を出して移便する事を決意する。
便移植で家族を守る短編医療SF小説。
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文字数 2,376
最終更新日 2019.07.04
登録日 2019.07.04
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