ウミガメのスープ小説一覧
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推理はゲーム。
そう言い切る根性がひん曲がった探偵、フー・ダニット。
彼の推理は、すべて頭の中で完結する。
まるでクイズを解くよう机上で完了する。そののち現場に赴き、答え合わせを行う。それでも的中率は実に96.32%となる。もはや彼にかかれば解決できない事件はないとさえ言い切れる。加えて、彼の性格を、よく表しているのが依頼人との駆け引きだ。
つまり、
フー・ダニットは依頼人とゲームを行う事を人生の愉しみとしている。
ゲームとは、無論、推理。
自分は事件を、すでに解き、解決しているにも関わらず、真実を口にしない。依頼人自身に推理をさせて詰まればヒントを出す。解決の糸口だけを与える。無論、ヒントは有料であり、依頼料とは別にヒント料というものを取る。その額、一回につき5万円也。
5万円とは一般庶民にとっては決して安いものではない。
むしろヒントを聞くのが膨大な数になればヒント料だけであり得ない金額になる。
もちろん、始めに依頼料もとっている。
これを平然と行うフー・ダニットを性悪と言わずして、何と言うのか?
彼曰く、
依頼人が出す答えこそが自分の答えよりも面白くて興味深い。だから金銭という負荷をかけて真剣に推理を行ってもらうのです。そして彼らの解を愉しむ。どういった感情で、どういった思考を行ったのかを考えるのが楽しくて仕方がないのですと。
そんな彼に、遊ばれる為、今日も哀れなる子羊(※依頼人)が彼の下へと訪れる。
推理の荒波が押し寄せてくる戦場へと。
さあ、哀れなる子羊よ、翻弄されて煙にまかれるがいい。
この謎多き世界の片隅で。
文字数 53,703
最終更新日 2021.04.02
登録日 2021.02.21
――誰かを呪い殺したいと思ったこと、ありますか?
殺された従姉妹の無念を晴らすため、「呪いによって恨みを晴らす復讐屋」が住むとされる屋敷を訪れた小学六年生、天津桜《あまつかさくら》。
彼女がそこで出会ったのは、「怨霊に質問をしていくことで死の状況を解明し、怨霊自身に復讐を果たさせる」という異色の霊媒師、古明地椿《こめいじつばき》だった。
質問によって明らかにされていく、被害者の無残な最後。その重さを受け止めることが、果たして少女にはできるのだろうか――?
※カクヨム、ノベプラにも同タイトルで投稿。『渇き、怨み、そして』完結済み。
文字数 43,548
最終更新日 2020.03.30
登録日 2020.03.28
日本のミステリの父「乱歩」
×
ホームズの生みの親「コナン・ドイル」
×
チャカポコチャカポコ「夢野久作」の
名探偵達が食す謎解きスープ。
明智小五郎、怪人二十面相等、日本のミステリーの父、江戸川乱歩。
精神破壊するとして三大奇書に数えられる『ドグラ・マグラ』の作者として有名な夢野久作。
名探偵シャーロック・ホームズの生みの生みの親、コナン・ドイル。
探偵の仕事をしていた経験を持つ名探偵作家が、夢野が丹精込めて煮込んだウミガメのスープを味わい尽くす。
ゲームのルールや三人の作家を全く知らなくても楽しめる!
日常的で非日常な天国謎解きライフ、ここに開演。
文字数 12,697
最終更新日 2020.10.20
登録日 2019.12.24
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