夫から「君は妻ではなく家の飾りだ」と言い放たれ、五年の結婚生活を否定された伯爵夫人リゼット。
離縁調停の場で彼女の言葉を最後まで遮らずに聞いてくれたのは、冷静沈着と名高い年上の判事セヴランだった。
離縁後、実家もなく帰る場所を失ったリゼットに、セヴランは保護と生活の場を申し出る。
それを“書類の上の距離”程度にしか思っていなかった元夫は、やがて気づく。彼女が失ったのは妻の座ではなく、自分に従う理由そのものだったのだと。
聞かれなかった女が、自分の言葉で生き直していく離縁後再生ロマンス。
文字数 146,133
最終更新日 2026.05.06
登録日 2026.05.05