「ヒーター」の検索結果
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「ん〜あぁおはよう、ロベ」
そう言って長いサラサラの黒髪を肩に下ろし、細くて、長い脚を、僕のお姉ちゃんはベッドからフローリングに降ろした。
ドレッサーに向かい、髪をとかしている。
僕は、そんな黒髪ロングヘアーの似合う細身のお姉ちゃんが、窓を開けて網戸にした瞬間、覗き魔に見られる姿が、なんとも…嬉しい、いや、羞恥のような、いやらしい気分になる。
キャットタワーからその姿を見るのは、まるで俺の女感。
今日はお昼に、お姉ちゃんは美容院にトリートメントしに行くらしい、ワクワクしているのが、猫の僕にも分かる。
僕も行きたい。
でも僕は猫のロベルト!
「ロベ、ご飯、食べに行こう?」
はい!朝ご飯食べます!
「ふふふ、可愛いね?おいで、下で皆で食べよう?せっちゃんもいるよ」
…
いいいややややだあああ!
"せっちゃん"とか言う、新入り猫が
僕は5匹の我が家の猫の中で、1番大っきら…ぃ…グスンッ
「クスッ気まずいか、おいで、ロベ」
お姉ちゃんは、そう言って自室の扉を開けて、僕と横に並んで階段を降りて、一階へ向かった。
昔は仲良しだった。
1番可愛い弟だった。
そして僕は、その弟が僕に持つ尊敬と敬愛と敬意が、単純に甘えん坊さんなのか、いつも心配で、ゲージの中でせっちゃんを初めて見た時は、最初は最悪だった…けど、
いつまでこんな檻に入れられるんだ?
トイレと隣り合わせじゃないか!
トイレとご飯食べているぞ?
ベッドはヒーター機能は?
心配で、たまらなかった。
お披露目会の時は、体を重ねれば重ねる程、幸せだった。
寝る時はいつも一緒…。
喧嘩などは、した事は一切無かった。
さぁ、
朝ご飯だ!僕はカリカリ派。
お姉ちゃんはいつも拘りのご飯を、洗ったばかりのガーゼで拭いた綺麗なウェッジウッドの皿でご飯をくれる。
そして、
せっちゃんの十八番が始まった。
「せっちゃん!ダメだよ!やめて!」
文字数 12,020
最終更新日 2022.10.23
登録日 2022.06.04
上履きを隠されるなんて序の口、
俺が触れた物すべてを汚物のように扱われ、
班決めでは毎回最後まで残され、じゃんけん負け残りで決められ、
机はカッターや彫刻刀でズタズタに削られ、
授業中に後ろから消しゴムのカスやら丸めた紙ををあちらこちらから投げつけられ、
トイレの便器掃除ではブラシを使わず手で洗わされ、
やってもいない犯罪をでっちあげられ、警察に補導されそうになったり、
冬場、ヒーターの前で温めたカッターの刃を焼きごてのように肌に押し付けられ、
放課後はトイレの個室や体育倉庫でストレス解消とばかりに殴る蹴るの暴力、
教師は見てみぬ振りを決め込み、イジメのアンケートで正直に書いた結果、放課後に呼び出され無理矢理に書き直させられる。
――僕をイジメていた黒幕は幼馴染の瀬戸渚だった。
そして、彼女の歪んだ愛情が僕を変えてしまった。
1年後、学力・運動・容姿、あらゆる能力を鍛えた俺はこの町に帰ってきた。その目的とは――
『復讐』
実行犯、笑って見ているだけの傍観者、罪の重さに変わりなどなく全員同罪だ。
復讐の対象者は瀬戸渚を含む21人。顔も名前も誰一人として忘れてない。中高一貫校でその多くはこの学校に残っているが、中には家の都合やらで転校したやつもいるだろう。だが俺は1人として逃がすつもりなどない。
※この作品は過去のトラウマが原因で多重人格のサイコパスになった主人公の日常を1人称視点で心理・心情描写を描くという目的で制作しております。サイコパスの心理・心情は一般に理解し難いものがあり、著者もサイコパスになったつもりで筆を執っております。
登録日 2021.02.25
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