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あらすじ 夜を喰べる化物・夜魔よま。主人公・安達羸るいが住む井浦町では密かに夜魔が徘徊していた。ある日霞ヶ丘で肝試しをしようと考えた羸たちは、最中に夜魔に襲われる。そこに現れた、夜魔を退治する集団「月兎」に所属しているという“茗荷みょうが“という男。羸は、彼と出会うことで数奇な物語を辿ることになる。 登場人物 主人公 安達羸あだちるい 16歳。荷見拠かみより高校1年、荷見拠町に住む少年。生まれて間もない頃に両親を失い、現在は実の姉・遥と生活している。飽きっぽい性格で常につまらなさそうな顔をしていおり、冷たい態度を取っているが、意外に情に厚く友達想い。

頓珍町は、居場所のない人とモノが集まり、何となく息をしている場所。

ー大学の友人の話をしようと思う。そいつは東北の山間の小さい村の出身らしいが、とある出来事をきっかけに市内の親戚の家でくらすようになり、そのまま大学まで市内に住んでいた。そいつが酔っぱらった勢いで教えてくれた話を一つ。うろ覚えの部分もあるが許してくれー

墈南は江央省の南部に位置する山間の小さな街である。はるか昔は鉱業で栄えていたが、今では鼠色の廃墟がひしめき合っている。かろうじて住んでいる人間といえば、浮浪者や貧民、孤児、犯罪者ばかりであった。