「光る珠」の検索結果

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 山奥に囲まれた一軒の山小屋。 そこに住む少年ライト。  爺さんと一緒に狩りをしながら日々暮らしていた。 爺さんは元冒険者の剣士のようで、ライトに狩りや剣の使い方など色々な事を教えていく。  そんなある日、爺さんが病に倒れ、そのまま他界してしまう。 住む場所もあり、爺さんから引き継いだアイテムと小屋、そして剣。 一人になったライトは狩りをしながらその日暮らしをしていた。   ある日、夕暮れ前に山へ狩りに行くと、遠くの方から叫び声が聞こえてきた。 急いで声のする方へ行くと、オークに追いかけられている一人の女の子の姿が目に入った。  剣を抜き、襲ってきたオークを一兆両断。 助けた女の子はガーネットというらしい。 どうやら何かを求めてこんな山奥に来たみたいだ。  小屋につき一緒に夕飯を食べながら、お互いの事を少しだけ話す。 彼女がバッグから取り出した手のひら大の光る珠。 俺も似たようなものを持っている。 「これはドラゴンオーブ。六個集めると、賢者の石ができるって伝説があるの。ここに、似たようなオーブあるよね?」 「あぁ、持っているよ」  俺はガーネットに引き出しから出したオーブを見せる。 「ねぇ、一緒にオーブを探しに行かない? ライトはそれなりに強いし、きっと楽しい冒険になると思うよ!」  山奥にこのままいても、時間だけが過ぎていく。 外の世界を見るもの、悪くないよな。 「行こう。明日の朝出発だ!」  山奥に一人で暮らしていた少年、ライト。 賢者の石を夢見る少女、ガーネット。  二人のオーブを求める冒険が、今ここに始まる。 ―― 「ライト……。これが最後のオーブなんだね」 「あぁ、長かった。でも、これで最後。早く手に入れて地上に戻ろう!」 「うんっ!」  俺はガーネットの手を取り、その目を見つめる。 長かった、本当に長かった。でも、これでガーネットの夢がかなう。 「あ、あのね、ライト……」  少し涙ぐんだガーネットは背伸びをして俺をのぞき込む。 「ん? 何? どうした?」    だんだんと近づくガーネットの顔。 もぅ、鼻と鼻がくっつきそうだ。 「え? ガーネッ――」 「目、閉じてよ。恥ずかしいじゃない……」
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登録日 2020.05.26
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