Rilow

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ホラー 完結 短編 R15
世界は、生体電流を感知してあらゆる有機物を接合・吸収する神経磁性真菌「リンク(Link)」に飲み込まれた。 かつての文明は、人間と椅子、壁、あるいは数人の脊髄が癒着した「接続された地獄」へと姿を変えている。 元刑務官のギデオンは、鉄やポリマーなどの「絶縁体」で身を固め、他者との接触を徹底的に拒むことで自我を保っていた。彼の相棒は、冷静沈着な元PMCのミラ。二人は、真菌を死滅させる唯一の希望「溶剤」が眠るという沈黙の病院を目指す。 「真菌に触れてから接続されるまで、猶予は30秒」 極限の緊張感の中、ギデオンは高周波ナイフと散弾銃を手に、数値を頼りに、孤独に潜伏を続ける。しかし、硬質な無機物の世界を進む彼の五感に、次第に奇妙な「バグ」が生じ始める。 鉄のはずの銃が、柔らかい。 孤独なはずの脳内に、声が響く。 そして、誰もいないはずの空間で、彼の生存アラートが鳴り響いた――。
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文字数 6,287 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.05.09
ファンタジー 連載中 長編
万物が命の輝き「光殻(ルミナス・シェル)」という資産で管理される世界。 神聖公社の監査官アッシュ・エインズワースの職務は、価値の失われた命を冷徹に「清算」し、世界のメモリを正常に保つこと。 だが、彼は知っている。 無機質な数式が「無価値」と弾き出したガラクタの中にこそ、世界を塗り替えるほどの「未知の価値」が眠っていることを。 「……投資だよ。僕の目は、まだこれが死に体だとは思っていないからね」 アッシュは穏やかに微笑み、公社の規定をすり抜け、独自の判断で「廃棄対象」を拾い上げていく。それは一見、無謀な自己犠牲に見えるが、彼の「私的な帳簿」には、彼自身も、そして神の演算すら届かない壮大な物語が芽吹き始めていた。 歪み続ける彼の光殻残高を、監視アンドロイドのルシアは冷徹に見守り、警告する。 「これ以上の介入は危険です。このままでは自分で自分を清算することになる」 「分かっているよ、ルシア。でも……この命の価値を決めるのは、僕なんだ」 「死に急ぐなよ、アッシュ。お前が『灰』になっちまったら、誰が俺に報酬を払うんだ?」 ――これは、システムが切り捨てた絶望を、僕らだけの価値へと書き換える、静かなる叛逆の前奏曲。
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小説 7,007 位 / 222,696件 ファンタジー 1,302 位 / 51,705件
文字数 11,531 最終更新日 2026.05.09 登録日 2026.05.09
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