最愛の恋人を亡くした日から、
僕の時間は止まったままだった。
季節がどれほど巡っても、
心はあの日に取り残されたまま。
そんな僕の前に現れたのは、
もう会えないはずの恋人。
彼女と同じ姿をして、同じ声で話す――
アンドロイドだった。
モノクロだった僕の世界は、
彼女によって少しずつ色を取り戻していく。
時間は確かに動き出した――
そう思った。
けれど。
空回りする歯車。
崩れ落ちる地板。
そして僕に宣告される死刑。
僕の止まった時間は、
もう一度、動き出すことができるのか。
文字数 4,806
最終更新日 2026.03.05
登録日 2026.03.02