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いつもの任務のつもりだった。
忍の少女は仲間と旅に出る。
帰ってきたとき――覚えていたのは、自分だけだった。
架空の戦国時代。
山間の隠れ里で暮らす忍の少女・戌助は、ひとつの任務をきっかけに故郷を離れる。
旅の連れは、幼い頃からともに育った仲間たち。
霧がかった山奥の温泉、光に包まれた花の森、秘密めいた白狐の里――。
行く先々で、がさつな僧や訳ありの狸、帰りを待つ許嫁、協力者たちとも出会い、思いがけない縁を結んでいく。
くだらないことで笑い、喧嘩をし、時には誰かの過去に触れながら、一行はそれぞれの想いを抱えて旅を続ける。
しかしその先で待っていたのは、人と人との縁さえ歪める力と、国を巻き込む争いだった。
確かに一緒に歩いた。
笑ったことも、傷ついたことも、交わした言葉もあった。
しかし、旅を終えた翌日、
仲間たちの記憶から、その旅だけが消えていた。
これは、忘れられた旅を語り継ぐために遺された物語。
忍たちが生きる架空の戦国時代を舞台に、人と人との縁、喪失と成長を描く和風群像ファンタジーです。
難しい歴史や設定を知らなくても、登場人物と一緒に歩ける作品を目指しました。
2013年に個人制作したゲームから始まり、長い年月を経て、ようやく小説として最後まで描くことができた物語です。
ドット絵時代のRPGのように、仲間と笑い、泣きながら旅をする物語が好きな方にも、楽しんでいただけたら嬉しいです。
文字数 17,637
最終更新日 2026.08.15
登録日 2026.08.14
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