ズボラお金術

ズボラは最強の武器になる!「家計簿不要」「努力ゼロ」で無理なくお金が増えていく仕組みの作り方

2026.06.09 公式 ズボラお金術 第3回
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脳のHPは夕方には空っぽ

なぜ、私たちの意志ややる気はこんなに頼りないのでしょうか。
それは「決定疲れ(ディシジョン・ファティーグ)」という脳の仕組みが関係している可能性があります。

私たちの脳は、1日のうちに何千回もの「選択」をしています。
「朝ごはんは何を食べようか」「どの服を着ようか」「このメールにはどう返信しようか」。
一つ一つの選択は小さくても、決断のたびに脳のエネルギーが消耗します。
余談になりますが、スティーブ・ジョブズは決断の回数を減らすために同じ服を何着も持ち、毎日ユニフォームとして着ていたという有名な話があります。

特に、プライベートがズボラな人は、仕事では自らのズボラが出ないように頑張っている人が多いので、日常の中で人一倍この脳のエネルギーを消耗しているように感じます。
そんなふうに頑張っていると、仕事終わりにお金のことまで手が回りません。疲れている状態で、「よし、家計簿をつけよう!」とはなりませんよね。家事で精一杯になっている人も少なくないと思います。

都内の大手企業で働くAさんのクッキー缶の中身

都内の大手企業で働く30代の独身女性、Aさんのエピソードを紹介します。
オンライン相談で会った画面越しのAさんは、話し方もハキハキしていて、いかにも「デキる女性」という雰囲気でした。

お金のこともしっかりしている雰囲気だったので、ご相談に来られた理由を聞くと、「岩切さん…私、家の外だと出来るんですけど、自分のことになると本当にひどくて」。明るく答えたAさんが画面越しに見せてくれたのは、お洒落な海外製のクッキーの缶でした。
「これ、見てください」と言ったAさんが蓋を開けると、中にはたくさんのレシートが、溢れんばかりに詰め込まれていました。
「若干こうなる予感もしてて」と笑いながらAさんは話してくれました。

Aさんは、学生のときにADHDの診断を受けていて、自分は何かを習慣にして続けることが苦手だと自覚していたそうです。
実際に1年前に思い立って家計簿にチャレンジしてみたものの、やはり続かなかったので、思い切って誰かに頼ろうと相談に来てくださったのでした。

そこで私は、「Aさん、クッキー缶を見せてもらった後に大変申し訳ないのですが、多分そのレシートを整理することは永遠にないと思うので、一旦忘れてやり方を変えましょう!」と提案しました。
「大丈夫なんですか?」と心配するAさんに、私は続けました。
「ここでレシートを一緒に整理しても、今後一人で継続できないと意味がないのでやらなくて大丈夫です!」
そして、「大事なのは家計簿をつけることではなく、お金が貯められることなので、その目的が達成できるやり方を一緒に考えましょう」と伝えました。
そこからライフプランを作成して、老後のために貯めた方がいい金額を逆算して、資産形成と管理を自動化する提案をして実行していきました。

数ヶ月後、久しぶりにお話ししたAさんは、まるで別人のようにスッキリした顔をしていました。
「岩切さん、あのクッキー缶をどうしようか迷っていたので、背中を押してもらえてスッキリしました。仕組み化するだけでこんなにお金って貯まるんですね」と大変喜んでいました。

「自分への期待」を、いい意味で捨ててみる

お金を貯めるための最初のステップとして、まずはやる気や意志でどうにかなる、という考えを捨てましょうということをお伝えしました。
「明日こそは頑張れるはずだ」という、自分への過度な期待を捨ててください。「自分は放っておけばすぐにラクな方に流されるし、面倒なことは大嫌いな人間だ」と、清々しく認めてしまいましょう。

一回そういうふうに認めると楽ですよ。出来ないときに凹まなくても良くなるので。経験者としてそんなことを伝えたいです。
別にいいんですよ! それでも楽しく生きられれば! ズボラのままでも、お金は貯められます。根性がなくても、将来の不安は倒せます。「やる気」という、真夏のソフトクリームに頼るのをやめて、もっと頼りになる「仕組み」を、一緒に組み立てていきましょう。

あなたが今日、この文章を読んでいる、その貴重なエネルギーを、私は決して無駄にはさせません! さあ、力を抜いてください。自分の意志を信じるの、辞められていますか? 頑張らなくても、お金と上手に付き合う世界へ一緒に行きましょう!

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プロフィール

岩切健一郎
岩切健一郎

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP®。1986年生まれ。29歳で適応障害とADHDの診断を受ける。コンサルティング会社から外資系保険会社の営業職を経て、現在は保険代理店に在籍しながらフリーランスのファイナンシャルプランナーとして活動中。自身が発達障害当事者であり、過去には借金を背負い生活が苦しかった時代も。「お金の専門家」でありながら「お金に苦労した当事者」という二つの視点を生かし、SNSやインターネットを通じて全国から寄せられる相談に応じている。自身の経験に基づいた当事者に寄り添うアドバイスには強い説得力があり、お金の苦手意識が強い人や発達障害当事者はもちろん、その家族からも厚い信頼を得ている。

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