なめてくるバカを黙らせる技術

職場でなめられる人の6つの特徴 なめられる前に読め!

2025.04.09 公式 なめてくるバカを黙らせる技術 第5回
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「いつも私だけ扱いが雑」「待ち合わせをするといつも遅刻される」「損な役回りを押しつけられがち」
気にしても仕方ないと思いつつ、「私、なめられてるのかな」と悩んでしまう。そんな人は少なくないようです。じつは、この「なめる/なめられる」問題はささいなことのようで、人間関係、仕事、ひいては人生すべてさえ左右する重要なトピックスです。
実業家でライターでもある黒坂岳央氏は、グローバル企業での海外勤務、独立起業を経て、「なめられると人生で損をする」という真理にたどり着いたそうです。この連載を通し、なめられないようにするためのノウハウ「なめてくるバカを黙らせる技術」を指南します。

4.見た目が華奢な人

前回、なめられて損をしている人の特徴について、「1.弱腰の人」「2.反撃しない人」「3.権威がない人」と伝えた。今回も続けて、なめられて損をしている人の特徴を解説していきたい。

なめられやすい特徴の4つめは、見た目が華奢な人だ。
フィジカルは生まれつきの要素がかなり大きいのでどうしようもない部分ではあるものの、やっぱり見た目のフィジカルでなめられるかどうかは全然違う。筋肉がしっかりついていて体も大きい人をなめてかかる人は少ない。

たとえミスが多くて仕事ができなくても、相手よりもはるかにガタイがよければ、「怒らせたらひねりつぶされるかもしれない」と動物的な恐怖を感じさせることができる。
現代社会ではそう簡単に暴力沙汰にはならないが、「もしかすると……」という危険性を想像させるだけで、なめさせない抑止力になるのだ。

じつは、こうした点にエリートほど自覚的だ。
たとえば、アメリカ人は肥満体型の人が多い印象だが、仕事ができる人ほど体型をものすごく気にするのだ。
実際、エリート層に肥満体型の人は少ない。筆者は米国に留学していたときにかなり高額な私立大学へ通っていたが、クラスメートの実家に遊びに行くと、たいていその親は、大学教授、医者、金融トレーダー、ITエンジニアといった高収入の職業についていて、誰一人太っていなかった。
ニューヨークの金融街では朝からジムに通って出社する人も多い。筋肉がある人は頭が良くなさそうという「脳筋バカ」のイメージは昔のもので、実際には頭脳エリートほど筋肉エリートでもあるのだ。

筋肉モリモリにならなくても、少なくとも、みっともなくお腹がはみ出た肥満体型だったり、喫煙と飲酒習慣で顔色が悪かったり、というのは改善したほうがいい。健康管理ができない点を「弱さ」と見なされ、なめられるからだ。

5.話し方が変

なめられやすい特徴の5つめは、話し方が変だ。
その人の実力は、話し方を見ればすべてわかると言える。心理的な焦りや余裕のなさが、話し方に全部出てしまうのだ。
声が上ずってやたら高くなったり、ものすごく早口で多弁にもかかわらず中身がなく結論の見えない話を続けていたりすると100%なめられる。

いわゆる「キモオタ」がバカにされやすいのは、彼らがまさにこの話し方の特徴をフルコンプしているからだ。
普段から会話のキャッチボールにはあまり参加しないのに、自分の推し領域に入ると、相手が理解する、しないをいっさい無視してひたすら一方的に高速でオタ話を続ける。それを聞く相手が自分をどう解釈するか? というメタ認知能力のなさがなめられる理由になってしまうというわけだ。

一方的に話しているとなめられるだけでなく、「重要な話をしていない」と解釈され、信用さえ失う。
詐欺師は相手に考える隙を与えないために総じて早口であり、1言うと10返ってくる。本当は自分がする話に本質的価値なんてないことをわかっているので、数で価値を積み上げてごまかそうとするのだが、その話し方をしている時点で嘘くささが漂ってしまう。

では、どういう話し方をすればなめられないか。
結論、上記の真逆をやればいい。
たとえば、誰もがなめない存在の代表例であろう、マフィアのボスはどういう話し方をしているだろうか? あくまでも映画などでのイメージではあるが、低い声でゆっくりと言葉数も少ない、そんな話し方ではないだろうか。だからこそマフィアのボスが話し始めたら、誰もが黙って話に注目をするのだ。
いずれにせよ、「話す量が少ない」というだけで、1ワードあたりのレア度が増すのだ。結果として、言葉が重くなり、相手は聞き漏らすまいと集中してなめずに聞くのだ。

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プロフィール

黒坂岳央
黒坂岳央

シカゴの大学で会計学を専攻し卒業。複数の東証プライム上場企業でキャリアを積んだ後、独立。アゴラ、プレジデント、Yahooニュースなどの雑誌やネットメディアでの記事執筆実績を多数持つ。地上波テレビ出演、ラジオ番組にも出演し、これまでに商業出版された書籍は3冊を数える。

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