話しやすい人になれば人生が変わる

初対面の印象が最高な人が、じつは陰でやってること

話しやすい人になれば、人づきあいも、仕事も、初対面も、出会いも、家族も、すべてがうまくいくようになります。しかも、ちょっとしたコツを押さえるだけで大丈夫。だれでも、いますぐ、カンタンに、話しやすい人になれます。人の輪が広がり、情報が集まり、仕事がスムーズに進み、人生が楽しくなる――こうした話しやすい人が得ているメリットを手に入れ、人生を前向きに変えましょう!
この連載をまとめ、大幅に加筆・改稿した、ビジネス書『話しやすい人になれば人生が変わる』(村本篤信)が、アルファポリスより好評発売中です。

人は「~してはいけない」と思えば思うほど、それを意識してしまう

人から「話しやすい」と思ってもらうには、まず「自分が緊張しない」ことが大事だということをお伝えしました。
緊張をやわらげたいときに私が必ずやるのが、「緊張したらどうしよう」と思うのではなく――「緊張してもいい」と自分に許可を出してあげることです。
人は「~してはいけない」と思えば思うほど、それを意識してしまいます。
みなさんの中にも、「緊張したらどうしよう」「緊張してはいけない」と思えば思うほど余計に緊張した……という経験がある人が、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、いつの頃からか私がやり始めたのが、

「緊張したかったら、してもいいよ」
「緊張しても死ぬわけじゃないし」

と、心の中で自分に話しかけることでした。
別に、本気で「緊張してもいい」と思っていなくてもかまいません。ただ、形だけでも何度か自分にそう語りかけることで、「そうか、別に緊張してもいいのか」という気持ちになっていくはずです(たぶん)。

憧れていた人や怖そうな人と話すとき、失敗が許されないような場でトークや歌や芝居をするときなどに、「緊張してもいいよ」と心の中で呪文のように唱えているのですが、私の場合は効果があるような気がします。
もっとも、これがあらゆる人にあてはまるかどうか、私にはいまひとつ自信がありません。一、二度試してみて、かえって緊張したという場合は、ただちに使用を中止してください。

自分が緊張していることを、事前に相手に伝えてみよう

人と話をするとき、もしくは人前で話すときなどに緊張をやわらげるため、私がよくやる方法としてはほかに、相手に、自分が緊張しやすいこと、あるいは自分が緊張していることを、事前に伝えてしまうというものがあります。

「~してはいけない」と思えば思うほどかえってそれを意識してしまうのと同様、人は、相手に何かを気づかれないようにしようとすればするほど、それを意識し、行動が不自然になってしまいがちです。
つまり、緊張していることを悟られないようにしたい、堂々としていると思われたいと思うと、かえって緊張したり、会話がぎこちなくなってしまったりするのです。その点最初に

「すみません、今、すごく緊張しています」
「私、めちゃくちゃ緊張しいなのです」

と言ってしまえば、もはや緊張を隠す必要はなくなりますし、「私、最初にちゃんと言ったもんね」「だから、相手には、そんな私を受け入れる義務があるもんね」(かなり自分勝手な言い分ですが)と開き直ることができます。
実際、よほど意地悪な人でない限り、最初にそう告げられたら、相手も「そうか、この人は緊張しているんだな」と温かい目で見守ってくれるでしょう。

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プロフィール

村本篤信
村本篤信

1972年大阪府生まれ。都立国立高校、一橋大学社会学部卒業。大日本印刷に入社後、フリーのライター、編集者に転身。 『3000円投資生活』シリーズ(アスコム/横山光昭)をはじめ、累計250万部以上 の書籍を手がけたほか、取材記事、社史などのライティングを行い、2021年には『ロジカルメモ』(アスコム)を刊行。 2012年に「テレビ朝日21世紀新人シナリオ大賞」優秀賞を受賞して以降は、ドラマや舞台の脚本も執筆。 一方で、90年代よりホラー系ドラァグクイーン「エスムラルダ」として、各種イベント、メディア、舞台公演などに出演し、2018年からは及川眠子・中崎英也のプロデュースにより、ディーヴァ・ユニット「八方不美人」を結成。エスムラルダ名義でのコラムや書籍のライティングも行っている。

著書

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村本篤信 /
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