cueのププププレゼン力

第10回 2016.08.24

TRY!
新しい幕を開けます♥LOVE舞台

2016年、夏。これに挑んでいます

巻き込まれています。灼熱の太陽がギラつく8月。新たなクリエイションの波? タイフーンかしらん? HAPPYに巻き込まれています。
今夏――8月27日から幕が開く「劇団はえぎわ」の新作公演『其処馬鹿と泣く』で、舞台のクリエイティブに初めてLUCKYに自らを巻き込んでいるところです。

この状況をケ・セラ・セラ、ポジティブにとらえて、今をクリエイションしようと決めました。今回は僕がイニシアチブを取れることではなく、これから舞台界を担っていくであろうノゾエ征爾さん主催の作品なのですから。僕はあくまでもその作品を成功★させるための、1人のコラボクリエイターです。
“巻き込まれてみて”いるのです。“巻き込まれて”みたいのです。そんな気持ちで宣伝美術、舞台美術、舞台衣装のオファーをお引き受けしたのであります。
リスペクトしている演出家ノゾエさんにクリエイションするチャンス★をプレゼントされ、しかと受け取ったわけですね。

幼い頃から通っていました

幼少の頃から祖母に、「日生劇場」へよく連れて行ってもらいました。スポットライトキラキラ、光輝く世界に♥はときめいて、歌い踊る劇中の人々を楽しんだものです。
舞台は自分にとっての原点であり、今でも、美術館や映画館よりも劇場に頻繁に通っています。

夢の中へ

僕が小学生の頃、世はまさに80年代に突入するところでした。ドハマりしたピンク・レディー、聖子ちゃん、明菜ちゃん、キョンキョンなど……歌番組、全盛期! 夜のヒットスタジオに、ザ・トップテン、ザ・ベストテンとキラキラMAX★アイドルMAXのそんな時代に、とくに胸キュン♥してしまったのが斉藤由貴さん。折りしも今、再ブレイクしておられますね。

当時、斉藤さんを見て思いました。
「今までのアイドルとは何かが違う?」
ミスマガジンでグランプリデビューし、そこからブラウン管へと華々しく登場した彼女。今でも、さよならの季節である3月には、大ヒットしたデビュー曲『卒業』(松本隆:作詞、筒美京平:作曲)が街中で流れたりしています。お茶の間では、桜の代紋が刻まれた鉄のヨーヨーを悪に対して振りかざすセーラー服姿の女子高生 『スケバン刑事』でトップアイドルへと駆け上りました。
その後、彼女は『雪の断章』『「さよなら」の女たち』『トットチャンネル』『優駿』などなど……銀幕にも登場。歌手としても、『卒業』に引き続き『白い炎』『情熱』『土曜日のタマネギ』『悲しみよこんにちは』『夢の中へ』とヒットソングを連発! NHK朝の連続ドラマ小説『はね駒』で主演! 全国区へと駆けのぼり、さらには紅白の司会まで……絶好調!
当時の彼女のテレホンカードは、ものすごいプレミアムがついていました(僕は持っています)。まさに『ネコの手も借りたい』(斉藤さんがパーソナリティを務めたラジオ番組のタイトル)というくらい、一時代を築いたスター★でした。

このとき、すでに舞台『レ・ミゼラブル』の開幕時のコゼット役に抜擢され、帝国劇場で舞台も踏んでいるという若手女優でありました。実は、僕はファンクラブに入って追っかけをしていまして、しかもゴールド会員でした。その由貴さんが出演した舞台『から騒ぎ』を観て、僕の人生は変わることとなったのです。

僕にNo.1★の影響を与え続けている創造主

20歳のときに観た『から騒ぎ』。
あの伝説の劇団「夢の遊眠社」を設立した演出家が、劇団解散後に渡英し、帰国してから最初の演出作品です。
出演は樹木希林、三浦陽一、まだ世に名が出てなかった唐沢寿明、渡辺いっけい、などなど。

主題は可笑しく絡み合う恋愛劇シェークスピアなのですが、相撲界をモチーフにしたスター力士と理事長姉妹の恋愛劇を、カラフルダイナミックな言葉遊びで描くその舞台空間に、思わず呆然としてしまいました。
「何これ?」
めちゃくちゃ面白い♥♥♥初めての体験に、心震えました。(このときから、コスチュームはひびのこづえさんが担当。大好き)HAPPYに泣いてしまい、その後もう一度、立見で観に行きました。

そして決めたのです。この演出家を追っかけると。こうして初めて演出家にハマったのが、舞台界の風雲児★野田秀樹さんであります。

野田さんの作品は、本当にミラクル大興奮。彼は僕の人生に、一番影響を与えてくれた創造主であります。昔はシェークスピア作品なども演出なさっていて、今は歌舞伎やオペラまで手がけておられます。それらの作品もすごいですが、オリジナル作品も、奇想天外な題材と演出でとにかく面白い! 夢中になって追いかけ続けて26年です。
『TABOO』『ロープ』『Right Eye』『赤鬼』『表にでろいっ!』『南へ』『逆鱗』『MIWA』『パンドラの鐘』『キル』『農業少女』『贋作・桜の森の満開の下』『エッグ』『The Bee』『ザ・キャラクター』『オイル』と、パッと脳裏に浮かんだ作品名を書き出してみました。

また、野田さんのキャスティング&女優の抜擢も素晴らしい! 黒木華、井上真央、蒼井優、松たか子、深津絵里、宮沢りえ、天海祐希、大竹しのぶ……野田さんの舞台に出演される女優は、今も実力派として活躍されている方々ばかりです。もちろん男優も。毎回、新作公演のキャスト発表には驚かされますね。

昨年は、好きが高じて何と対談の機会にも恵まれまして、誠に最高に幸せな時間でありました。感涙。あ~、いつかご一緒にクリエイティブさせていただきたいです。嘆願♥LOVEでございます。

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プロフィール

成田 久
成田 久

アートディレクター・アーティスト。1970年生まれ。多摩美術大学・東京藝術大学大学院修了し、1999年に資生堂入社。宣伝・デザイン部に所属。アネッサのCMで蛯原友里を起用し、楽曲にBONNIE PINK「A Perfect Sky」を使用したことで一躍話題に。そのほかマシェリやマキアージュ、ベネフィーク、HAKU、インテグレート、unoなど多彩なブランドのアートディレクションを担当。更にTSUBAKIで初めて男性キャストとして福山雅治を起用するなど、資生堂商品のブランディングに大きく貢献する。
社外活動では13年NHK大河ドラマ「八重の桜」のイメージポスターのアートディレクションを担当するほか、多数のアーティストのCDジャケットやMVのアートディレクション等を手掛ける。更に雑誌「装苑」にて演劇レビューを連載するなど活動範囲は留まるところを知らない。

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