――飲食店さんとお客さんを繋ぐインフラのようなものですね。
鴻池氏 加えて将来は、お子様連れで来店できるかどうか、バリアフリーへの対応状況はどうか、あるいは文化や宗教、健康上の理由から特定の食材を避けたい方への情報などもお伝えしたいと思っています。現在は、情報の正確性をどのように精査すべきか答えを探っている段階ですが、今後はこういった社会的に必要とされるサービスも充実させていきたいと考えています。
記者の調べだが、「食べログ離れ」を指摘する記事は具体的な数字が乏しい。ネガティブな記事には一定数のファンがいるため、閲覧数を稼ぐことができる。そしてWEBメディアは、テレビの視聴率同様、閲覧数を稼ぐことで収益が上がる。故にメディアのなかには「叩ける弱者(反論してこない企業や著名人)」を探しているところもある。またXなどSNSのコメントを利用すれば取材に費用もかからない。イコール、制作費が少なく、多くの読者に読まれるコスパが良い記事をつくれるのだ。
ちなみに食べログは点数の算出基準について公開しているが、点数を算出するアルゴリズムの詳細が公開していない。その理由について食べログは、公開することによって不正に対策をする業者や店舗が出てくることを防ぐためだと説明している。
(取材/文=夏目幸明/経済ジャーナリスト)